ロタウイルス感染症の予防接種
更新日:2024年6月26日
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概要
ロタウイルス胃腸炎の重症化を予防します。
ロタウイルス胃腸炎とは口から侵入したロタウイルスが腸管に感染して発症します。
感染力が非常に強く、手洗いや消毒などをしっかりしても、感染予防をすることが難しいため、乳幼児のうちに、ほとんどの子どもが感染します。
下痢や嘔吐は1週間程度で治りますが、下痢、嘔吐が激しくなると、脱水症状を起こす場合もあり、乳幼児の急性胃腸炎の入院の中で、もっとも多い感染症です。
一生のうちに何度も感染するウイルスですが、初めてロタウイルスに感染した時は、特に重症化しやすく、まれに脳や腎臓に影響をおよぼすこともあり、注意が必要です。
生後すぐに感染する場合もあるので、ワクチンの接種は、早い時期に完了させます。
ワクチンについて
ロタウイルスワクチンは口から飲むワクチンです。
2種類(ロタリックス・ロタテック)あり、どちらかのワクチンを選んでください。
2種類とも、予防効果や安全性に差はありませんが、接種回数が異なりますので、他のワクチンとの接種スケジュールなどを考慮して選択してください。
途中からのワクチンの種類を変更することはできませんので、最初に接種したワクチンを2回目以降も接種します。
このワクチンは、ロタウイルス胃腸炎の発症そのものを7~8割減らし、入院するような重症化をほとんど予防できます。
ただし、ロタウイルス以外の原因による胃腸炎には予防効果を示しません。
なお、副反応として下痢、嘔吐、発熱等が見られることがあります。
対象者
西宮市に住民登録のある、以下の者
※「出生〇週●日後」とは誕生日の翌日を1日として算出した日をあらわします。
ロタリックス
出生6週0日後から24週0日後までの間にある者
ロタテック
出生6週0日後から32週0日後までの間にある者
標準的な接種期間
初回接種を生後2ヶ月から出生14週6日後までに接種
(出生15週0日以降の初回接種については、安全性が確立されていないため、14週6日後までに接種することが望ましいとされています。)
接種間隔と回数
ワクチンの種類により接種回数が異なります。
途中からのワクチンの種類を変更することはできませんので、最初に接種したワクチンを2回目以降も接種します。
ロタリックス
27日以上の間隔をあけて2回
ロタテック
27日以上の間隔をあけて3回
ワクチンを接種する前
赤ちゃんのお腹がいっぱいだと、上手にワクチンが飲めない場合がありますので、接種前30分ほどは授乳を控えることをすすめます。
上手に飲めるよう、医師、看護師の指示に従ってください。
なお、ワクチンがうまく飲めなかったり、吐いたりしてしまった場合でも、わずかでも飲み込みが確認できていれば、ワクチンの効果に問題ありませんので、再度接種する必要はありません。
ワクチンを接種した後
接種直後は、医療機関で少し様子を見てから帰宅してください。
ワクチン接種後2週間ほどは、赤ちゃんの便の中に、ワクチンのウイルスが含まれることがあります。
おむつ交換の後など、丁寧に手を洗ってください。
高熱やけいれん等の異常を感じた場合、また、接種後(特に1~2週間)は以下の「腸重積症」の症状に注意し、これらの症状が見られた際には、すぐに医師の診察を受けてください。
腸重積症について
腸重積症とは、腸が腸に入り込み、閉塞状態になることです。
接種後1~2週間は腸重積のリスクが高まる可能性があるとされていますが、0歳児の場合、ロタウイルスワクチンを接種しなくても起こる病気で、もともと、3~4ヶ月齢ぐらいから月齢が上がるにつれて多くなります。
できるだけ腸重積症の起こりにくい時期に接種を受けていただくために、初回接種を出生14週6日までに受けることが推奨されています。
早めに接種し、完了することがすすめられています。
腸重積症は、手術が必要になることもありますが、発症後、早く治療すれば、ほとんどの場合、手術をせずに治療できます。
以下のような症状が一つでも現れたら、腸重積症が疑われます。
- 泣いたり不機嫌になったりを繰り返す
- 嘔吐を繰り返す
- ぐったりして顔色が悪くなる
- 血便がでる
このような症状に気づいたら、すみやかに接種した医療機関を受診してください。
接種した医療機関とは別の医療機関を受診する場合は、このワクチンを接種したことを医師に伝えてください。
委託医療機関及び実施方法
委託医療機関及び実施方法についてはリンク先を参照してください。