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第9回 「 ときどき後ろを振り返る」(平成31年1月)

更新日:2019年1月23日

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早いもので今年も残りわずかとなりました。
今年は平成最後の年ということで平成時代を振り返る特集がメディア等で多くなされているようです。
 
学校・保育所等では秋から続いた行事ごとがひと段落したころでしょうか。
親が観覧する機会も多く、親御さんとしてはお子さんの姿を目の当たりにして一喜一憂されたことと思います。
 
発達障害のある子どもの場合、その特性から集団活動、特に行事ごとにおいて適応的に過ごすことが苦手です。
 
期待通りの姿が見られなかった場合は、親心としてはどうしても先々のことを思い、
心配や焦燥感にかられることでしょう。
なぜ頑張れないのか?と憤る気持ちも生まれるかもしれません。
  
もし今年がその行事ごとについて初チャレンジであったのなら(例えば小学1年生の音楽会など)、
全く参加できていなかったとしてもあまり思い悩まず「ここがスタート」として受け止めてください。
 
そして、家庭でやるべきことはお子さんの気持ちをただしっかりと聞くことです。
何がイヤだったのか、どうしたかったのか、、等。
ただ聞いてその気持ちに共感するだけでよいです。
結果について「なぜできないの?」とか「頑張ってほしい」など親の希望を伝えてはいけません。
 
今年のことを覚えておいて、次回(次年度)の同じ機会には
今年の反省を踏まえた支援プランを学校園と事前によく話し合いましょう。
1年後、5年後に、、1年目のことを思い出すと必ず成長が確認できることでしょう。
 
先を見据えて事前に学校園の先生や専門家と相談し、個別の支援計画を考えることは大切なことです。
年齢が小さいときほどしっかり支援がある中で過ごし、
成功体験を積みながら学年が上がるごとに支援を緩くしていくことで確実に成長が期待できます。
 
一方、家庭ではときどき過去も振り返ってみてください。
1年前、3年前、、と長いスパンで振り返ると必ず子どもの成長した点に気づくはずです。
小さなことでいいのです。
「今年の運動会は大きな声で応援したね!」「負けて悔しかったけど最後まで泣かなかったね。」とか。
お子さんにも伝えてあげましょう。
親から認めてもらえることは子どもにとって大きな支えになり
「また頑張ってみよう。」という力の源になります。
 
テクノロジーの進歩で何事もスピードアップしてゆく現代ですが、
子どもの成長発達は急に伸びるものではありません。
むしろ発達とはゆっくりで小さなことの積み重ねだからこそ確実に定着するのです。
 
師走にこの1年を振り返り、
子どもの(親も)頑張りをねぎらい小さな成長を喜び合う時間をぜひ過ごしていただきたいと思います。

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