下水道の用語について
更新日:2023年6月1日
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用語解説
下水道に関連する用語について説明します。
青潮(あおしお)
海底に形成された硫化水素等を含む貧酸素水塊が、風や潮流で海底から海面に浮上し、海の色が乳青色や乳白色に見える現象をいい、水生生物に被害を与えることがある。
海中のプランクトンなどが異常に増えることにより、海面が赤褐色に変わる現象。酸素不足や有害物質を出すなど、魚類や貝類に被害を与えることがあり、富栄養化、水の停滞、日射量の増大、水温の上昇などが原因と考えられている。
雨水処理(うすいしょり)
浸水などの被害を防ぐために、雨水を下水道管に集めて川や海へ流すことをいう。汚水と雨水を同じ下水道管に集めて運ぶ合流式と別々の管で運ぶ分流式がある。合流式下水道では、雨の降り始めに未処理のまま川や海に放流されると水質に悪影響を及ぼすため、未処理のまま放流されないように一時的に溜めておく施設(調整池や貯留管など)が有効である。
雨水浸透桝(うすいしんとうます)
雨水を地下に浸透しやすくする施設のことで、周囲に砕石を充填し、集水した雨水をその周囲から地中に浸透させる桝。
雨水滞水池(うすいたいすいち)
合流式下水道において、川や海に放流される汚濁負荷量の削減を図るため、降雨の初期に雨水吐き口やポンプ場から放流する汚水混じりの雨水を一時的に貯留する施設。
雨水タンク(うすいたんく)
雨水利用のために雨水を溜める貯留槽(タンク)のこと。建物の雨樋に集水継手を取付けて屋根に降った雨を溜める施設のこと。雨水タンク、雨水利用タンク、小型雨水貯留槽など様々な呼び方がある。
合流式下水道において、雨天時にある一定量までの下水は下水処理場へ流し、一定量以上は分水し、直接 公共用水域に放流するための施設。
近年の急激な都市化により、雨水の浸透面積が減少し雨水流出量が増大するとともに、短時間に流出するようになり浸水が頻発してきているので、雨水流出量そのものを減少させたり、流出量ピークを平滑化させるなど、雨水の流出を抑制させること。
施設としては、浸透桝、浸透トレンチ等の地下浸透施設と調整池、貯留管等の一時貯留施設がある。
雨天時下水活性汚泥法(うてんじげすいかっせいおでいほう)
〔Wet Weather Wastewater Treatment Method:3W処理法〕
雨天時に処理場に流入してくる3Q(Q:時間最大汚水量(m3/日))汚水のうち、簡易処理を行っていた2Qの一部を反応タンクの後段に流入させ、高級処理を行うことによって雨天時の越流負荷の大幅な削減が期待でき、追加投資が少なく極めてコストパフォーマンスが高い合流改善対策技術の1つである。
3W処理法の運転模式図
ろ過または遠心分離によって分離される物質mg/lで表したもので、コロイドのような小さな粒子から比較的大きい粒子まで種々の形態で存在する。汚濁の有力な指標の1つで、下水処理では汚泥生成量に関係する。
越流水(えつりゅうすい)
合流式下水道において、雨天時計画汚水量を上回った量を雨水吐き室、ポンプ場等から直接、公共用水域に放流する水のこと。
塩素消毒(えんそしょうどく)
下水道、上水道及び排水の水処理の消毒工程において、塩素剤を注入し、その酸化力によって消毒を行うもの。大規模下水処理場や中規模下水処理場では、塩素剤として主に次亜塩素酸ナトリウム溶液が使われている。
汚水(おすい)
下水道法の定義では、人間生活又は生産活動などの事業に起因して生ずる排水をいう。具体的には、生活雑排水、水洗便所からのし尿、工場や事業場から排出される工場排水などがある。
汚濁負荷(おだくふか)
家庭排水・事業場排水の他、まちなみから排出される汚水が、海や川の水質に及ぼす悪影響のこと。
排水される汚濁物質量をいい、水量と汚濁物の濃度を乗じて求めた汚濁量のこと。主として、BOD、COD、SSの1日当たりのトン数で表される。
下水処理場、浄水場、工場排水処理施設等で固液分離処理を行うことで発生する泥状物質の総称。汚泥の質や量は、原水の種類、処理方法、処理の程度によって異なるが、通常、含水率が高く、有機物を含有し腐敗しやすい等の共通点を有する。
オフサイト貯留(おふさいとちょりゅう)
雨水の流出を抑制するための施設で、降った雨を管渠や水路で集水して別の場所に設置した池などに導いて貯留する方式をオフサイト貯留方式という。
オフサイト貯留施設のイメージ
オンサイト貯留(おんさいとちょりゅう)
雨水の流出を抑制するための施設で、降った雨をその場で貯留する方式をオンサイト貯留方式という。
オンサイト貯留施設のイメージ
既存の施設の老朽化等により、施設の全部または一部(修繕に該当するものを除く)の再建設あるいは取替えを行うこと。
家庭下水(かていげすい)
家庭から排出される下水。雑排水と水洗トイレのし尿を合わせたもの。生活排水ともいう。
家庭雑排水(かていざっぱいすい)
家庭から排出される下水のうち、し尿を含まない排水のこと。
一次処理ともいい、下水中の固形物や油脂などを沈殿または浮上させ、分離除去を行う処理のこと。これにより二次処理(高級処理)の負担を軽減させることができる。一般的に処理場では最初沈殿池でこの処理を行う。
涵養(かんよう)
地表の水(降水や河川水)が帯水層(地中の透水層で地下水によって飽和している地層)に浸透し、地下水が供給されること。
水が自然にしみこむように、少しずつ養い育てること。
地方公営企業が設備投資(下水道施設の建設改良)をするときに、国などから借り入れる長期借入金の総称。
夾雑物(きょうざつぶつ)
下水に含まれる固形物で、管渠内の堆積物の原因となる物質。雨水吐き室やポンプ場の放流先では、雨天時にビニル、合成樹脂、ゴム、皮革類、草木、わら類などが散乱し、景観上の問題の原因となっている。
下水を最終的に処理して河川その他の公共用水域に放流するために、下水道の施設として設けられる処理施設及びこれを補完する施設のこと。
下水処理場(げすいしょりじょう)
下水浄化センターと同じ。
下水道(げすいどう)
下水を排水するために設ける管渠、その他の排水施設と、これに接続して下水を処理するために設ける処理施設。または、これらの施設を補完するために設けるポンプ施設その他の施設の総体のこと。
下水道台帳(げすいどうだいちょう)
下水道法で、その作成と保管が義務付けられた管路施設、ポンプ場施設、処理場施設の位置、構造、仕様等及び設置時期を記載した台帳。
通常は、処理人口普及率といい、対象とする区域内の総人口に対して下水道を利用できる人口の比率をさす。 関連:水洗化率
最短2年以上の長期間にわたって使用できる固定資産(建物や構築物等)の取得に要した支出(設備投資)を、その取得年度には全額を支出費用とはせずに、取得資産の耐用年数の間に少しずつ費用化していく会計処理のことで、官庁会計にはない、企業会計特有の概念。
ある強度の雨が何年に一度の確率で降るという場合の年数のことで、現在、下水道の雨水排水の計画では5年~10年とするのが一般的である。
二次処理ともいい、下水を標準活性汚泥法、活性汚泥法変法、標準散水ろ床法等によって処理すること。現在の下水処理において一般的な処理である。 関連:簡易処理
主として市街地における下水を排除し、または処理するために地方公共団体が管理する下水道で、終末処理場を有するもの、または流域下水道に接続するもの。
水質汚濁防止法では、「河川、湖沼、港湾、沿岸海域、その他公共の用に供される水域及びこれに接続する公共溝渠、灌漑用水路、その他公共の用に供される水路」と規定されている。下水道では、公共下水道の雨水渠並びに都市下水路が該当する。
更新(こうしん)
標準的な耐用年数が達した施設の再建設あるいは取替えを行うこと。
下水処理において、通常行われる高級処理(二次処理)より高度な水質が得られる処理をいい、通常の高級処理の除去対象水質(BOD、SS)の向上を目的とするもののほか、高級処理では十分除去できない物質(窒素、リン等)の除去率向上を目的とする処理。
合流式下水道において水質汚濁や公衆衛生上の観点から実施される改善対策のこと。汚濁負荷量を分流式下水道並みにすること、未処理放流回数を半減すること等を目標としている。
汚水及び雨水を同一の管渠で集水し、処理する方式。合流式下水道では、分流式に比べ管路施設の建設が容易な反面、雨天時に汚水混じりの雨水が、公共用水域へ未処理で排出される問題がある。
再生処理施設(さいせいしょりしせつ)
下水処理水を修景・親水用水、水洗トイレ用水などとして利用するために必要な処理を行う施設。例として、水洗トイレの洗浄用水へ利用する際の、砂ろ過・オゾン酸化などの処理施設がある。
再生水(さいせいすい)
高度処理によってきれいになった、色々な再利用に適した下水のこと。
再利用水(さいりようすい)
雑用水、修景・親水用水などへ再利用される水のこと。使い道に合わせて利用可能な状態まで再生処理したり、処理水のまま使用することもある。
水中の被酸化性物質を一定条件のもとで、酸化剤によって酸化するのに要する酸素量をいい、水の有機物質による汚濁の指標に用いられる。 関連:BOD
事業再評価(じぎょうさいひょうか)
事業の必要性や効果等を適切に評価することにより、投資効率を高めるとともに、実施過程の透明性の一層の向上を図るために実施するもの。学識経験者等により構成された再評価委員会で事業の必要性、有効性、効率性、環境適合性、優先性の審査が行われ、その結果は速やかに公表される。
工場・事業場等から製造・加工などの事業活動によって排出される汚水のこと。主に洗浄排水、冷却水などがある。
資本的収支(しほんてきしゅうし)
下水道施設の建設改良等の下水道資産に関する収入支出の総称。その主な内訳は、「収入側」では建設財源である企業債、国庫補助金等で、「支出側」では、建設改良のための工事費等と建設のために過去に借り入れた企業債元金の償還金等がある。
受益者負担金(じゅえきしゃふたんきん)
下水道が整備される地域の土地保有者の方に、下水道建設費の一部として負担していただく金銭のこと。
受益者負担金は、対象となった土地に対して1回限りの賦課となる。
収益的収支(しゅうえきてきしゅうし)
下水道施設の維持管理等に関する収入支出の総称。その主な内訳は、「収入側」では下水道使用料、雨水処理負担金等で、「支出側」では、処理場等の運転管理経費、減価償却費等がある。
浄化槽(じょうかそう)
便所と連結し、し尿またはし尿と雑排水を処理し、公共下水道以外に放流するための設備。
植生酸化安定池(しょくせいさんかあんていち)
クレソンやワスレナグサなどを植えた池の中に処理水をゆっくり流し、窒素やりんを植物生育に必要な栄養源として吸収させ、更に水中に広がった植物の根がフィルターになって、処理水の中にわずかに残った浮遊物を補足し、生育している微生物や小動物による捕食と分解を行わせることにより水質浄化を促進させる施設。
浸水(しんすい)
大雨により地域、家屋が水につかる現象で、地域については、その面積、家屋については床上、床下の浸水戸数で表現する。道路等は冠水という。
雨水を地下に浸透しやすくする透水性の排水管のこと。
水質汚濁(すいしつおだく)
事業活動や産業活動など人間の活動に伴って、汚染物質が公共用水域などに排出される、水質が汚染された状態。
公共用水域の水質汚濁の防止を図ることを目的とした法律で、特定事業場から公共用水域への排出水の規制等を行っている。
水質環境基準(すいしつかんきょうきじゅん)
環境基本法に定められている、人の健康を保護し、生活環境を保全するうえで維持されることが望ましい水質汚濁に係る基準である。公共用水域及び地下水に適用される健康項目と、利用目的に応じ、河川、湖沼、海域ごとに定めた類型を水域ごとに当てはめる生活環境項目からなる。
水洗化率(すいせんかりつ)
下水道が整備され利用できる区域の総人口に対して、排水設備工事を行い実際に下水道を利用している人口の比率をさす。 関連:下水道普及率
スクリーン
下水中の浮遊性のきょう雑物を除去し、放流水域の汚濁防止、ポンプなどの保護及び処理過程を円滑にするために設置するもので、一般に鋼製格子形のスクリーンが用いられる。
生活排水(せいかつはいすい)
し尿や、炊事、洗濯、入浴など人の生活に伴い排出される水のこと。
ディスポーザ
家庭の排水設備に設置する生ゴミ処理機のこと。
地球温暖化(ちきゅうおんだんか)
人間の活動を通じて排出される二酸化炭素等の温室効果ガスが、大気中に蓄積することで生じる気温の上昇により、自然や生活環境に各種の影響を引き起こす現象。海水の熱膨張や氷河の融解等による海面上昇をはじめ、農林業、水資源、生態系等に多大な影響が生じる。
中核市(ちゅうかくし)
日本の大都市制度には、政令指定都市・中核市・特例市がある。中核市は政令指定都市に次ぐ大都市で、指定要件は法定人口が30万人以上、政令指定都市に準じた事務の範囲が移譲される。西宮市は平成20年4月1日から中核市となった。
超過確率年降雨(ちょうかかくりつねんこうう)
下水道の雨水対策で取り組んでいる確率年降雨を超える雨のこと。
長寿命化計画(ちょうじゅみょうかけいかく)
施設機能の継続的な確保およびライフサイクルコスト最小化のための対策(改築・修繕)を効果的に実施することを目的とした計画。施設の点検・調査、診断に基づいて策定される。
下水道の排水区域から流れ込む雨水や汚水を一時的に溜めておき、下流の河川などの施設の負担を減らすための雨水調整池や、汚水の水処理施設に対する負担を均一化するための汚水調整池がある。
主に浸水被害の軽減を目的として、一時的に雨水を溜めておくための管渠のこと。
テレビカメラ調査(てれびかめらちょうさ)
既設管渠内にテレビカメラを挿入し、管渠内の状況を把握する調査。管渠の破損、クラック、浸入水、継ぎ手、取付管等の状況をビデオテープに収録したり、写真撮影したりすること。
投資事業(とうしじぎょう)
下水管渠の敷設やポンプ場、浄化センターの建設など、社会資本の整備を行う事業のこと。
特定施設を設置している工場・事業場のこと。特定施設のないその他の工場・事業場と排水基準に違いはないが、事務手続きや種々の規制、罰則などに大きな違いがある。
特定施設(とくていしせつ)
工場・事業場の製造工程や作業工程等で人の健康及び生活環境に被害を及ぼす恐れのある物を含んだ汚水を排出する施設として、水質汚濁防止法施行令別表第一及びダイオキシン類対策特別措置法施行令別表第二に掲げる施設のこと。
都市型水害(としがたすいがい)
集中豪雨などで、都市の河川や用水路・下水道の処理能力を超える雨が降った時に起きる水害のこと。森林伐採や道路のアスファルト化などの影響から、雨水が地下にしみ込むことのできる範囲が少なくなっていることが原因とされている。
ネットワーク化(ねっとわーくか)
地震等災害対策や施設の再構築にあたって、下水道システムの機能を維持、向上させるために下水道施設を相互に連絡すること。
有機物が生物化学的に分解され安定化するために要する酸素量をいい、水の汚濁状態を表す指標の1つである。20℃、5日間で消費する酸素量を標準とする。関連:COD
ヒートアイランド現象(ひーとあいらんどげんしょう)
都会で人口が増え、ビルのエアコンなどから出る熱や大気汚染による放射赤外線が少なくなることで、都会の気温が郊外に比べ高くなること。
B/C〔Benefit/Cost:(びーばいしー)〕
「費用対効果」「費用便益比」などといわれ、事業を実施することが社会的に必要かどうか、どの程度支出することが望ましいかなどの判断材料として用いられる指標。公共事業などで投資の結果得られる効果の程度を算定して、事業に要する費用と比較して1を超えるときは事業効果があるという。
ビオトープ
本来の意味は「生命:バイオbio」と「場所:トポスtopos」の合成語で生物の生息空間のことだが、「生態系としてとらえることの可能な最小の地理的単位」や、「小さな水辺に水草や抽水植物、小魚等を飼育する環境」の意味で使用されている。
エアレーションタンク内で下水と活性汚泥をエアレーションによって混合後、最終沈殿池内で活性汚泥を沈殿分離し、上澄水を処理水として流出させる方法である。分離された活性汚泥の一部は再びエアレーションタンクに送られる。
海洋、湖沼等の閉鎖系水域で、魚介類が生存できないくらいに溶存酸素濃度が低下した水の塊のことをいう。
通常海底では、富栄養化によって異常に増殖したプランクトンが死滅して沈降しそれをバクテリアが活発に分解するため、溶存酸素濃度が極度に低下する。
生物生産の小さい貧栄養の湖や内海などで、流域からの栄養塩類(窒素、りん等)の流入によってその栄養塩濃度が増加すること。富栄養化が進むと、プランクトンが異常に繁殖して、赤潮が発生する。
汚水と雨水を別々の管路で排除する方式。分流式は、汚水のみ処理場に導く方式であるため、合流式と比較して、雨天時に汚水を公共用水域に放流することがないという長所がある。
防臭装置(ぼうしゅうそうち)
洗面所やトイレなどに設置する悪臭や害虫の侵入を防ぐために水が溜まる構造となっている桝やトラップと呼ばれる器具などのこと。下図のようなものがある。
放流水(ほうりゅうすい)
処理場、ポンプ場、側溝などから河川や海に放流される処理水や雨水。
下水は処理場あるいは吐き口まで自然流下が原則であるが、管渠が深くなりすぎたり、放流先の水位が高く自然排水できない場合に、ポンプで水位を上げるために設ける施設。
マンホール
下水管渠の清掃、換気、点検、検査などを目的として設けられる施設。一般に下水管渠が合流する箇所や勾配、管径の変化する箇所ならびに維持管理上必要な箇所に設ける。
マンホールポンプ
地形的に自然勾配で流下させることが困難な区域等の下水を、マンホール内に設置した小型水中ポンプにより揚水して排除するための施設。
未処理放流(みしょりほうりゅう)
合流式下水道において、雨天時計画汚水量を上回った量を雨水吐き室、ポンプ場等から直接、公共用水域に放流すること。
水循環(みずじゅんかん)
地球上の水が、降水、流出、蒸発等の形態で、大気-陸地-海洋-大気と移り行く「自然循環」に加え、現在では、上水道-都市・産業-下水道-処理水の再利用という「水の利用」と「水の浄化」を総称して捉えるようになった。
水中に溶解している酸素の量のことで、代表的な水質汚濁状況を測る指標の1つ。
酸素の溶解度は水温、塩分、気圧等に影響され、水温の上昇につれて小さくなる。酸素の溶解度が小さくなると同時に、光合成の原料となる二酸化炭素の溶解度も低下して光合成速度が落ちるため、水中の溶存酸素濃度は低下する。一方で、水温の上昇によって生物の活動は活発化し、呼吸や有機物の好気的分解による酸素消費速度量が増加する。
ライニング工法(らいにんぐこうほう)
ライニングとは、一般的に既設管の腐食・摩耗などを防ぐために用途に適した材料を張り付けることをいう。老朽化した管渠を更生する場合に用いられる工法である。
施設などの新設・維持管理・改築・処分を含めた生涯費用の総計のこと。
ライフライン
電気・ガス・水道等の公共公益設備や電話やインターネット等の通信設備、圏内外に各種物品を搬出入する運送や人の移動に用いる鉄道等の物流機関など、都市機能を維持し人々が日常生活を送る上で必須の諸設備のこと。
流域関連公共下水道(りゅういきかんれんこうきょうげすいどう)
流域下水道に接続する公共下水道をいい、独自の終末処理場を必要としない。
2つ以上の市町村からの下水を処理するための下水道で、終末処理場と幹線管渠からなる。事業主体は原則として都道府県である。
流域別下水道整備総合計画(りゅういきべつげすいどうせいびそうごうけいかく)
水質環境基準の類型指定のなされている水域について、下水道法に基づき策定される下水道整備に関する総合的な基本計画で、流総計画とも呼ばれ都道府県が策定する。公共用水域の水質環境基準の達成維持に必要な下水道の整備を最も効果的に実施するため、個別の下水道計画の上位計画となるもので、水利用計画、河川計画等の関係機関と調整し、関係自治体の意見を聞いて計画案を策定し、国土交通省の承認を受けることになっている。
流出係数(りゅうしゅつけいすう)
降雨量に対して、地下に浸透等されずに、水路や管渠等に流出する雨水量の比率。
礫間接触池(れきかんせっしょくち)
5cmから15cmの大きさの礫を敷き詰めた池の中を、汚れの残った水をゆっくり流すことで浮遊物を接触沈殿させる施設。礫の表面に育成した微生物により有機物が分解されることなどから水質浄化にも効果がある。