事業者による生物多様性の取り組み(企業の森)について
更新日:2019年1月29日
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コープの森・社家郷山(しゃけごうやま)
社家郷山では、生活協同組合コープこうべが兵庫県「企業の森づくり」制度を活用し、森の整備と現地での体験学習を行っています。
この活動は、兵庫県、(公社)兵庫県緑化推進協会、生活協同組合コープこうべ及び西宮市の4者が協定を締結し、平成20年5月から10年間を目途に、活動をすすめています。
社家郷山のめざすもの
コープの森・社家郷山では、「山とくらしをつなぐ学びの森」をテーマに、4つのコンセプト
を掲げて森林整備を行っています。
<楽>~市民が楽しみながら学べる森づくり
ふらりとハイキングに訪れた方にも、社家郷山の魅力をお伝えし、森を整備することの必要性と効果をわかりやすく伝えていきます。
<学>~循環や食農を体験的に学習できる場
六甲山系の東端にある社家郷山では、花崗岩質の崩れやすい地質であることから、明治初期に早くから治山事業が行われてきました。こういった山の歴史、特性を知ると共に、自然環境を保全するための整備活動や山と農、食べ物、くらしのつながりを学習するプログラムを展開します。
<めぐみ>~「山のめぐみ」活用の具体的なモデルづくり
くらしの中で使うエネルギー源が、薪や炭から電気・ガスに代わったことで、里山が放置され、生物多様性の低下につながっています。
社家郷山では、整備活動で発生する落ち葉や木材などを近隣の農地やキャンプ場で循環活用する『都市型里山』をめざします。
<広がり>~より多くの市民とともに感じ、交流
市民ボランティアをはじめ、NPO法人、専門家が連携して活動を行っています。
生きものの調査活動や資源の循環利用、防災を見据えた安全なくらしなど、さまざまな場面で、多くの市民のみなさまに参加していただける『地域の森』づくりをめざします。
10年間で次のことをすすめます
<保全・整備>
落葉高木林を中心とした多様な生きものをはぐくむ豊かな森をめざします。
<学習・活動>
(1)森の変遷がわかるポイント作りを行います。
(2)人と森のつながりに気付くプログラムづくりをすすめます。
(3)社家郷山の保全・整備と学習が主体的にまわる仕組みづくりをめざします。
活動風景
←森の整備体験
←落ち葉でのたい肥づくり
←草はらでの苗植え
←発見された希少種・ヒメヘビイチゴ
(兵庫県レッドデータブックAランク)
※写真提供:生活協同組合コープこうべ
その他活動の詳細については、下のリンクからご覧ください。
生物多様性にしのみや戦略との関係
生物多様性にしのみや戦略では、生態系(自然フィールド)ごとに行動計画を設定しており、コープの森・社家郷山の取り組みは「生物多様性に配慮した里山整備」にあたります。
企業の森としての森林整備活動により、社家郷山では種の多様性が年々高まっており、学びの場としての環境も徐々に整いつつあります。
企業の森づくり活動は、西宮市の生物多様性にも大きく貢献しています。
企業の森づくりって?
企業の森づくりは、環境保全などの社会貢献に関心の高い企業(事業所)の森づくりを支援する制度で、兵庫県では平成20年(2008年)にこの制度が始まりました。
コープの森・社家郷山は、兵庫県内における企業の森づくり制度の第1号として他の企業の森づくりを行う企業や研究者からも、モデルケースとして注目を集めています。