学校給食における異物混入に関する市及び教育委員会の考え方について
更新日:2024年3月27日
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このたび、平成26年度に阪神間6市で提供された学校給食における異物混入の件数が新聞等で報道されました。
このことにより、西宮市の学校給食に不安を抱かれている方がおられるかもしれませんので、市の実情及び見解をお示しさせていただきます。
本市における異物混入の件数について
- 本市における異物混入件数は89件で、報道では、阪神間6市の中で最も多い件数となっております。
- しかし、報道された件数は、各市で給食を実施している学校数や調理方法の違いが考慮されていないこと、また、報告される異物の基準が各市によって異なることから、その状況が正確に反映されているものではないと考えています。
- 本市における異物混入件数が多い理由は、本市の児童生徒数が最も多く、また小学校だけでなく、中学校にも給食を提供していることによるものです。
- 平成26年度に、本市の全小中学校及び特別支援学校で提供された給食は、約754万食であり、異物が混入した割合は約0.001%となります。
給食に混入した異物について
- 本市では、学校で異物混入事案が発生した場合には、学校長より教育委員会に対して早急な報告と異物の提出を行うことを義務づけ、原因究明と事後指導を徹底してきております。
- 先の報道で、異物混入件数が89件と発表されておりますが、その内訳には様々なものがあります。
- まず、「ご飯の焦げ」や「米ぬか」、「食肉の筋」なども異物として件数に含めておりますが、これらのような食材由来のものについては、異物と言えない場合も多く、直接の健康被害には及ばないと考えております。
- 次に、「毛髪」については、調理中の混入の可能性もまれにありますが、調理員には帽子やマスクの着用など、衛生管理を徹底しております。また、児童生徒及び教師による教室内での配膳時に混入してしまったケースもあると考えておりますが、その一つ一つの発生原因を特定することは困難です。
- 「虫」については、配膳中や野菜に付着した虫が混入する場合が多くあります。本市では、子供たちの食の安全を一番に考え、給食に使用する野菜は国内産に限定し、法令上、農薬の使用が制限されている関係で、虫などが付くこともあります。虫などの付着を防止するために高農薬の野菜などを使用することは、考えておりません。
- 「ビニール片」など、食品包装の切れ端も報告があります。不快であり衛生的でないため、異物混入防止対策マニュアルで、開封方法や作業場所について留意するよう指導しております。
- 最後に、これらの異物の他に「缶の切れ端」など、健康被害につながる可能性があるものは2件ありました。しかし、いずれも子供が食べる前に除去し、大事には至っておりません。この2件の事案発生後は、当該の子供と保護者に謝罪し、ご理解をいただいております。
安全な給食を提供する本市の取組みについて
- 本市では、昭和31年より小学校での自校調理方式による完全給食を実施し、続いて昭和33年より中学校でも順次同様の方式で給食を実施してきております。このような長い歴史の中で、子供たちに親しまれ、記憶に残るおいしい学校給食を、多くの方々の努力により支えられながら、今日まで連綿と続けることができていることを誇りとしております。
- これまで幸いにも、異物混入による子供たちへの健康被害が確認された事案は報告されておりませんが、市立学校に在籍している児童生徒並びに保護者の皆様には、大変なご不安やご心配をおかけしておりますことを、心よりお詫び申し上げます。学校給食を提供する責任者として、異物混入が限りなくゼロとなるように取り組むことが使命と受け止め、再発防止に努めてまいります。
- 本市ではかねてより、異物混入防止のために、以下の取組みを行なってきております。
(1)異物混入防止対策マニュアルの遵守
調理員の作業前ミーティング時に異物混入防止手順の確認などを実施しています。
(2)調理員等への研修による啓発
年2回のチーフ調理員研修及び年1回の調理員等研修を実施しています。
(3)調理器具や施設設備の点検
長期休業時及び作業前後の器具・設備点検を実施しています。
また、市教委職員による年1回の全校調理場訪問点検を実施しています。
(4)食材製造業者への指導
文書及び市教委職員との面談による指導を実施しています。
また、場合によっては市教委職員による事業所査察を実施しています。
- 今後の再発防止に向けて、上記の取組みを改めて徹底するとともに、引き続き安心・安全な学校給食の提供に努め、これからも子供や市民の皆様に愛され続ける学校給食を実施してまいりたいと考えております。
平成27年12月3日
西宮市長
教育長
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