牛海綿状脳症(BSE)検査
更新日:2024年4月1日
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伝達性海綿状脳症について
【概要】
TSE(伝達性海綿状脳症:Transmissible Spongiform Encephalopathy)は人獣共通にみられる致死性の疾病です。
最も古い歴史をもつのはヒツジのスクレイピーで遅発性感染症の一つとして発見されました。このスクレイピーがその後に発見されたBSE(牛海綿状脳症:Bovine Spongiform Encephalopathy)に大きく関与していることが知られています。
1986年にイギリスで初めてBSEが報告され、1996年にBSEが原因とみられる変異型クロイツフェルト・ヤコブ病が確認されたことで注目されています。
国内では平成13年9月に初のBSE罹患牛が発見され、同年10月18日より、と畜検査にBSEスクリーニング検査を導入しました。
ヒツジ、ヤギについても、平成17年10月1日よりスクリーニング検査を実施しています。
【TSEと動物種】
ヒツジ・ヤギ:スクレイピー(Scrapie)
ウシ:牛海綿状脳症(BSE)
ミンク:伝達性ミンク脳症(TME)
ネコ:猫海綿状脳症(FSE)
シカ:慢性消耗病(CWD)
ヒト:クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、クールーなど
【病原物質】
伝達因子として最も有力なものはプリオンです。正常な神経組織などに存在するプリオンタンパク質が変異し発病するとされています。
【症状】
脳などの中枢神経が侵されることにより症状としてあらわれます。牛、めん羊、山羊では奇声、旋回等の異常行動、運動失調等の神経症状が観察されます。潜伏期間は数ヶ月から数年です。
【スクリーニング検査】
当検査所では西宮市食肉センターで処理される獣畜のうち、生体検査において行動異常又は神経症状を呈する牛、生体検査において異常行動、運動失調等の臨床症状を呈するめん羊及び山羊について、スクリーニング検査を実施します。
検査は脳の組織の一部を取り出したものを検体としELISA法により検査をします。陽性と判定された場合は、指定検査機関(国立感染症研究所等)に依頼しさらに詳しい検査を行います。この検査で陽性と判定されると厚生労働省の専門家会議において確定診断を行います。
【関連サイトへのリンク】
「牛海綿状脳症(BSE)関係」ホームページ(Q&Aなど)(外部サイト)(厚生労働省)
「牛海綿状脳症(BSE)」(外部サイト)(農研機構 動物衛生研究部門)
★厚生労働省による最終検査結果(全国分)は牛海綿状脳症(BSE)スクリーニング検査結果について(外部サイト)をご参照下さい。
平成14年度から平成28年度までのBSE検査結果
検査件数 | 陽性件数 | 陰性件数 | |
---|---|---|---|
14年度 | 12,205件 | 0件 | 12,205件 |
15年度 | 10,720件 | 0件 | 10,720件 |
16年度 | 10,067件 | 0件 | 10,067件 |
17年度 | 9,064件 | 0件 | 9,064件 |
18年度 | 8,633件 | 0件 | 8,633件 |
19年度 | 12,186件 | 0件 | 12,186件 |
20年度 | 16,512件 | 0件 | 16,512件 |
21年度 | 15,376件 | 0件 | 15,376件 |
22年度 | 15,899件 | 0件 | 15,899件 |
23年度 | 14,701件 | 0件 | 14,701件 |
24年度 | 17,090件 | 0件 | 17,090件 |
25年度 | 5,066件 | 0件 | 5,066件 |
26年度 | 1,429件 | 0件 | 1,429件 |
27年度 | 1,697件 | 0件 | 1,697件 |
28年度 | 1,691件 | 0件 | 1,691件 |
*検査対象は、平成25年6月までは全頭、平成25年7月から平成29年3月の間は48か月齢超となっています。
めん羊及び山羊のTSE検査結果
平成19年度に山羊を4頭(全て陰性)実施しました。
平成22年度に山羊を4頭(全て陰性)実施しました。
上記以外に実績はありません。