石井市長の「てくて句 歳時記」
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今月の一句!
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甑岩 鎮座の杜の
西宮市長 石井 登志郎
本市山麓部に位置する越木岩神社は、高さ約10メートル、周囲約40メートルにもなる花こう岩をご神体とする、県の天然記念物の森に覆われた、とても心落ち着く神社です。神社の創始は600年頃といわれており、今でも多くの伝統行事が行われています。毎年9月には、3歳までの子供に無病息災を願う「泣き相撲」が境内の土俵で催されます。
その越木岩神社は、令和4年から、大相撲三月場所が開催される時期に、二子山部屋が宿舎として利用しています。大きいお相撲さんが、のっしのっしと歩いている様子を見るだけでも壮観です。そして、2月中旬から3月にかけては、連日稽古が行われて、威勢の良い声が境内に響きます。(※)
境内では、ツバキの花が艶やかに咲き、3月頃には、自生するヤブツバキが見事な花をつけます。この時期に合わせ、病気にかからないように祈念する「鎮花祭(椿まつり)」が斎行されます。寒いこの時期に花を開くツバキの花言葉は、「控えめな優しさ」だそうです。寒い冬をもう少しで越えられそうなこの時期は、柔らかな日差しに優しさを感じるものです。もう少ししたら春ですね!
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越木岩神社に咲くヤブツバキ
(※)今年は境内工事中のため、稽古の見学場所が限られます