水質基準
更新日:2020年4月1日
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水道法に基づく水質基準項目(51項目)
水道水の水質は、水道法に基づく水質基準51項目を満たしていなければなりません。
水質基準項目51項目は、人の健康の保護の観点から設定された「健康に関する項目(31項目)」と、生活利用上の観点から設定された「水道水が有すべき性状に関する項目(20項目)」からなっています。
水質基準項目 | 基準値 | 区分 | 解説 |
---|---|---|---|
一般細菌 | 100個/ml以下 | 病原性微生物 | 水の汚染状況、水道水の消毒効果や安全性を判定する指標。直接病原菌を示すものではない。 |
大腸菌 | 検出されないこと | 病原性微生物 | 人や温血動物の腸管内に存在し糞便汚染の指標。塩素消毒された水道水から検出されることはない。 |
カドミウム及びその化合物 | 0.003mg/l以下 | 金属類 | 鉱山排水や工場排水などから河川水などに混入することがあり、イタイイタイ病の原因物質とされている。 |
水銀及びその化合物 | 0.0005mg/l以下 | 金属類 | 水銀鉱床地帯を流れる河川や、鉱山排水、工場排水等の混入によって河川水などで検出されることがある。 |
セレン及びその化合物 | 0.01mg/l以下 | 金属類 | 鉱山排水や工場排水などの混入によって河川水などで検出されることがある。 |
鉛及びその化合物 | 0.01mg/l以下 | 金属類 | 河川水では鉱山排水や工場排水などの混入によって、水道水では鉛管を使用している場合に検出されることがある。 |
ヒ素及びその化合物 | 0.01mg/l以下 | 金属類 | 地質の影響のほか、鉱山排水、工場排水などの混入によって河川水などで検出されることがある。 |
六価クロム化合物 | 0.02mg/l以下 | 金属類 | 鉱山排水や工場排水などの混入によって河川水などで検出されることがある。 |
亜硝酸態窒素 | 0.04mg/l以下 | 無機物 | 自然界のどこにでも存在するが、窒素肥料、生活排水、下水などの混入によって河川水などで濃度が高くなることがある。 |
シアン化物イオン及び塩化シアン | 0.01mg/l以下 | 消毒副生成物 | 工場排水などの混入によって河川水などで検出されることがある。中でもシアン化カリウムは毒性が強く青酸カリとして知られる。 |
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 | 10mg/l以下 | 無機物 | 自然界のどこにでも存在するが、窒素肥料、生活排水、下水などの混入によって河川水などで濃度が高くなることがある。 |
フッ素及びその化合物 | 0.8mg/l以下 | 無機物 | 地質や工場排水などの混入によって河川水などで検出される。高濃度の水を長期間飲むと斑状歯の症状が現れることがある。 |
ホウ素及びその化合物 | 1.0mg/l以下 | 無機物 | 火山地帯の地下水や温泉、ガラス工業や金属表面加工の工場排水などの混入によって河川水などで検出されることがある。 |
四塩化炭素 | 0.002mg/l以下 | 有機物 | 化学合成原料、溶剤、金属の脱脂剤、塗料、ドライクリーニングなどに使用される揮発性有機化合物で、地下水汚染物質として知られる。 |
1,4-ジオキサン | 0.05mg/l以下 | 有機物 | 化学合成原料、溶剤、金属の脱脂剤、塗料、ドライクリーニングなどに使用される揮発性有機化合物で、地下水汚染物質として知られる。 |
シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン | 0.04mg/l以下 | 有機物 | 化学合成原料、溶剤、金属の脱脂剤、塗料、ドライクリーニングなどに使用される揮発性有機化合物で、地下水汚染物質として知られる。 |
ジクロロメタン | 0.02mg/l以下 | 有機物 | 化学合成原料、溶剤、金属の脱脂剤、塗料、ドライクリーニングなどに使用される揮発性有機化合物で、地下水汚染物質として知られる。 |
テトラクロロエチレン | 0.01mg/l以下 | 有機物 | 化学合成原料、溶剤、金属の脱脂剤、塗料、ドライクリーニングなどに使用される揮発性有機化合物で、地下水汚染物質として知られる。 |
トリクロロエチレン | 0.01mg/l以下 | 有機物 | 化学合成原料、溶剤、金属の脱脂剤、塗料、ドライクリーニングなどに使用される揮発性有機化合物で、地下水汚染物質として知られる。 |
ベンゼン | 0.01mg/l以下 | 有機物 | 化学合成原料、溶剤、金属の脱脂剤、塗料、ドライクリーニングなどに使用される揮発性有機化合物で、地下水汚染物質として知られる。 |
塩素酸 | 0.6mg/l以下 | 消毒副生成物 | 消毒剤の次亜塩素酸ナトリウム及び二酸化塩素の分解生成物。 |
クロロ酢酸 | 0.02mg/l以下 | 消毒副生成物 | 原水中に含まれるフミン質(植物が分解してできるフミン酸などの腐植質)等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される。 |
クロロホルム | 0.06mg/l以下 | 消毒副生成物 | 原水中に含まれるフミン質(植物が分解してできるフミン酸などの腐植質)等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される。 |
ジクロロ酢酸 | 0.03mg/l以下 | 消毒副生成物 | 原水中に含まれるフミン質(植物が分解してできるフミン酸などの腐植質)等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される。 |
ジブロモクロロメタン | 0.1mg/l以下 | 消毒副生成物 | 原水中に含まれるフミン質(植物が分解してできるフミン酸などの腐植質)等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される。 |
臭素酸 | 0.01mg/l以下 | 消毒副生成物 | 原水中の臭化物イオンが高度浄水処理のオゾンと反応して生成される。 |
総トリハロメタン | 0.1mg/l以下 | 消毒副生成物 | クロロホルム、ジブロモクロロメタン、ブロモジクロロメタン、ブロモホルムの合計を総トリハロメタンという。 |
トリクロロ酢酸 | 0.03mg/l以下 | 消毒副生成物 | 原水中に含まれるフミン質(植物が分解してできるフミン酸などの腐植質)等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される。 |
ブロモジクロロメタン | 0.03mg/l以下 | 消毒副生成物 | 原水中に含まれるフミン質(植物が分解してできるフミン酸などの腐植質)等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される。 |
ブロモホルム | 0.09mg/l以下 | 消毒副生成物 | 原水中に含まれるフミン質(植物が分解してできるフミン酸などの腐植質)等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される。 |
ホルムアルデヒド | 0.08mg/l以下 | 消毒副生成物 | 原水中に含まれるフミン質(植物が分解してできるフミン酸などの腐植質)等の有機物質と消毒剤の塩素が反応して生成される。 |
水質基準項目 | 基準値 | 区分 | 解説 |
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亜鉛及びその化合物 | 1.0mg/l以下 | 金属類 | 鉱山排水、工場排水などの混入や亜鉛メッキ鋼管からの溶出により検出されることがあり、味の異常や白濁の原因となる。 |
アルミニウム及びその化合物 | 0.2mg/l以下 | 金属類 | 土壌中に最も多く含まれる金属で、水道水では水処理に用いられる凝集剤に由来して検出されることがあり、白濁の原因となる。 |
鉄及びその化合物 | 0.3mg/l以下 | 金属類 | 自然水にも含まれ、水道水では鉄管に由来して検出され、異臭味や洗濯物などを着色する原因となる。 |
銅及びその化合物 | 1.0mg/l以下 | 金属類 | 銅山排水、工場排水などの混入や給水装置などに使用される銅管などからの溶出に由来して検出されることがある。 |
ナトリウム及びその化合物 | 200mg/l以下 | 無機物 | 自然水中に広く存在し、工場排水や海水の混入、塩素処理などの水処理により増加した場合、味覚を損なう原因となる。 |
マンガン及びその化合物 | 0.05mg/l以下 | 金属類 | 自然水中に含まれ主に地質からで、鉱山排水、工場排水の混入によって河川水などで増加することもある。 |
塩化物イオン | 200mg/l以下 | その他 | 自然水中に含まれ、地質や海水の浸透、下水、家庭・工場排水などの混入によって増加することがあり、味覚を損なう原因となる。 |
カルシウム、マグネシウム等(硬度) | 300mg/l以下 | 無機物 | 主として地質によるもので、多いと石鹸の泡立ちや味覚に影響を与える。おいしい水は適度に含んでいることも要件となっている。 |
蒸発残留物 | 500mg/l以下 | 無機物 | 水を蒸発させたときに得られる残留物のことで、主な成分はカルシウム、マグネシウム、ケイ酸などの塩類及び有機物。 |
陰イオン界面活性剤 | 0.2mg/l以下 | 有機物 | 合成洗剤の有効成分で、生活排水や工場排水などの混入に由来し、高濃度に含まれると泡立ちの原因となる。 |
ジェオスミン(かび臭物質) | 0.00001mg/l以下 | 有機物 | 湖沼などで放線菌や植物プランクトンの藍藻類アナベナなどによって産生されるカビ臭の原因物質。 |
2-メチルイソボルネオール(かび臭物質) | 0.00001mg/l以下 | 有機物 | 湖沼などで放線菌や植物プランクトンの藍藻類フォルミジウムやオシラトリアなどによって産生されるカビ臭の原因物質。 |
非イオン界面活性剤 | 0.02mg/l以下 | 有機物 | 合成洗剤や乳化剤の成分で、生活排水や工場排水などの混入に由来し、高濃度に含まれると泡立ちの原因となる。 |
フェノール類 | 0.005mg/l以下 | 有機物 | 工場排水などの混入によって河川水などで検出されることがあり、微量であっても塩素と反応し異臭味の原因となる。 |
有機物(全有機炭素(TOC)の量) | 3mg/l以下 | その他 | 有機物量の指標で、土壌に起因するほか、し尿、下水、工場排水などの混入によっても増加する。多いと水の味に影響する。 |
pH値 | 5.8以上8.6以下 | その他 | 0から14の数値で表され、pH7が中性、7から小さくなるほど酸性に、7より大きくなるほどアルカリ性になる。 |
味 | 異常でないこと | その他 | 水に溶けている物質、濃度により味の感じ方が異なり、水質異常の判断の基本的な指標としている。 |
臭気 | 異常でないこと | その他 | 水に溶けている物質、濃度により臭いの感じ方が異なり、水質異常の判断の基本的な指標としている。 |
色度 | 5度以下 | その他 | 水についている色の程度を示すもので、鉄さびなどで増加する。快適に使用できる基本的な指標としている。 |
濁度 | 2度以下 | その他 | 水の濁りの程度を示すもので、給配水施設の異常で増加する。水質異常の判断の基本的な指標としている。 |
西宮市の水質検査項目
西宮市では、水道法に基づく水質基準項目51項目の検査だけではなく、水源での水質を監視するための農薬類(113項目)をはじめ、最大約200項目の水質検査を行っています。
皆さんに安全で良質な水道水をお届けするため、水源から各浄水場の原水、浄水およびご家庭の蛇口まで、厳しい水質検査を行っています。
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