平成20年度 西宮市民文化賞受賞者紹介(藤本 由紀夫さん)
更新日:2010年12月10日
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藤本 由紀夫(ふじもと ゆきお)さん
サウンド・アーティスト 京都造形芸術大学教授
藤本 由紀夫さん プロフィール
昭和50年(1975年)に大阪芸術大学音楽学科を卒業後、電子音楽制作を経て昭和60(1980)年代半ばよりオルゴールを用いたサウンド・オブジェを発表。音を形で表現した作品を国内の展覧会で多数発表するとともに、イタリアで開催される現代美術の祭典「ヴェネツィア・ビエンナーレ展」の日本代表として2度も招待されるなど国際的な活躍を続けるなかで高い評価を獲得している。
また、京都造形芸術大学情報デザイン学科先端アートコースの教授として、次世代のアーティストの教育にも携わっている。
西宮市大谷記念美術館で平成9年(1997年)から10年間にわたり企画・運営された「美術館の遠足」は、1年に1日だけ開催する展覧会である。美術館を「芸術を体験するための空間」としてとらえ、展示室ばかりでなく庭、ロビー、倉庫など美術館すべてが展示空間として機能することを鑑賞者とともに築き上げ、新しい芸術の世界を創造した。
美術館の空間を生かし、音の芸術を歩いて発見する新しい展示スタイルとユーモアにあふれた作品はこの10年間に多くの人に親しまれるとともに、西宮市大谷記念美術館の名を現代美術の分野でも高めることとなった。
主な展覧会
1986(昭和61) 「藤本由紀夫展 箱庭の音楽」ノースフォート(大阪)
1989(平成元) 「音のある美術」栃木県立美術館
1992(平成4) 「UNDR」シャルロッテンボー美術館(コペンハーゲン)
1997(平成9) 「美術館の遠足1/10」西宮市大谷記念美術館(~2006年まで)
2001(平成13)「第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ」日本館
「FACTS OF LIFE」ヘイワードギャラリー(ロンドン)
2002(平成14) 「CERAMICA」ニューリンアートギャラリー(ペンザンス)
2004(平成16) 「マルセル・デュシャンと20世紀美術」国立国際美術館 他
2006(平成18) 「藤本由紀夫展 ここ、そして、そこ」名古屋市美術館
2007(平成19) 「藤本由紀夫展 ECHO-潜在的音響」広島市現代美術館
「第52回ヴェネツィア・ビエンナーレ」国際企画展部門
「藤本由紀夫展 哲学的玩具」西宮市大谷記念美術館
「藤本由紀夫展 + / -」国立国際美術館
「藤本由紀夫展 関係」和歌山県立近代美術館
パブリックコレクション
東京都現代美術館、原美術館、名古屋市美術館、大阪府立現代美術センター、
西宮市大谷記念美術館、広島市現代美術館 他
優れた芸術性を発揮し、国際的な活躍
~音を素材とした哲学的表現は、国内外で高い評価を獲得~
サウンド・アーティストとして優れた芸術性を発揮し、国際的な活躍を続けられるなかで、音を素材とした哲学的表現は国内外で高い評価を獲得されました。
平成19年(2007年)6月~8月
西宮市大谷記念美術館にて
「藤本由紀夫展 哲学的玩具」でのパフォーマンス
「大谷」の名を高め、新しい芸術の世界を創造
~西宮市の芸術文化の振興と向上に大きく貢献~
10年間にわたり西宮市大谷記念美術館で開催された「美術館の遠足」では美術館を「芸術を体験するための空間」として捉え、鑑賞者が能動的に全感覚でアートに積極的に関わる新しい芸術の世界を創造し、本市の芸術文化の振興及び向上に大きく貢献されました。
平成17年(2005年)12月23日 西宮市大谷記念美術館にて
「美術館の遠足 9/10」より
鑑賞者にレクチャーする藤本先生
電卓を演奏するパフォーマンス
作品についてギャラリートーク