【消防局】救急救命士に聞いてみよう!
更新日:2024年9月30日
ページ番号:76543402
乳幼児の保護者の皆様からの質問をご紹介します
例年、西宮市子育て総合センターにおいて、乳幼児とその保護者を対象にした救急講習会「サロンDE講座 救急救命士さんに聞いてみよう!~日常の応急手当~」を開催しています。
残念ながら今年は新型コロナウイルス感染症の影響で開催できませんでしたが、西宮市子育て総合センターの利用者の皆様からお寄せいただいた質問に救急救命士がお答えします。
熱が出た時、病院に行くラインを教えてください。
熱が出た時、病院へ行くかどうかの判断は、一般的に38度以上の発熱とされています。それ以下の場合でも「ぐったりしている」「下痢や嘔吐をしている」など、発熱と別の症状があったり、「いつもと違って、なにか様子がおかしい」と感じれば病院を受診しましょう。
子どもが頭をぶつけた時、病院に行く目安が知りたいです。小児科か外科、どちらを受診すればよいですか?
頭をぶつけた後「泣かない」「元気がない」「いつもと何か違う」と感じたら病院を受診してください。「ぐったりしている」「呼びかけても反応しない」「嘔吐やけいれんを起こした」場合はすぐに救急車を呼んでください。
受診科目の判断は難しいので総合病院で受診するか、かかりつけの小児科の医師に相談するとよいでしょう。
誤飲の時の応急処置は?
のどに何かを詰まらせた場合を“誤嚥”、食べ物以外を飲み込んだ場合を“誤飲”といいます。
のどに何かを詰まらせて「苦しそう」「顔色が悪くなってきた」「息ができない」場合はとても危険です。一刻も早く背中(肩甲骨の間)を強く叩いて吐き出させてください。吐き出すことができても、できなくても、すぐに救急車を呼んでください。
食べ物以外を飲み込んでしまった場合は、「何を」「いつ」「どのくらい」飲み込んだのか確認してください。飲み込んだ後に呼吸の状態が変わった、顔色が悪い、ぐったりしているなど「いつもと様子が違う」と感じたら病院を受診してください。
誤飲でよくあるのがボタン電池とタバコで、どちらもすぐに病院受診が必要です。
薬品や洗剤などを飲み込んだ場合は、種類や量によって対応が異なります。無理に吐き出させず、中毒センター(大阪中毒110番 072-727-2499)に相談してください。
肩がはずれた時の応急処置などが知りたいです。
自分で整復しようとせず、そのままの状態で、できれば動かないように固定して病院を受診しましょう。
小さなお子さんの場合は、手を引っぱった時に肘の靭帯と骨がはずれかける「肘内障」になることがよくあります。その場合も、動かさずに病院を受診しましょう。
転んで口を打つととても痛そうな傷になります。歯のことも気になります。応急処置や受診の目安を教えてください。
唇や口の粘膜は柔らかくて出血しやすい部位です。出血がある場合は、傷口を清潔なハンカチやガーゼなどで圧迫して止血しましょう。また、歯が抜けたり折れたりぐらぐらしていないかを確認しましょう。
傷口を圧迫しても出血が止まらない場合や、傷口が開いている場合、歯に異常があるときは歯科や口腔外科を受診してください。
子どもが熱中症になった時の応急手当はどのようにしたらいいですか?
日陰や冷房の効いた涼しい場所へ移動して衣服を緩め、冷たいスポーツドリンクなどで少しずつ水分補給をさせてください。濡れたタオルや保冷剤などで脇の下や太ももの付け根を冷やすのも効果があります。
意識がもうろうとしていたり、自力で水分補給ができないときは、すぐに救急車を呼びましょう。
熱性けいれんで救急車を呼んでも大丈夫ですか?
熱性けいれんは38℃以上の発熱で誘発される全身性のけいれんで、ほとんどの場合5分以内に自然に治まります。
できればけいれんが始まった時間と治まった時間をメモし、けいれんの状態(左右対称かどうか、全身か身体の一部分だけかなど)を観察してください。
「初めてのけいれん」や「熱を伴わないけいれん」、「左右対称ではないけいれん」の場合は病院を受診してください。10分以上(0歳児は5分以上)けいれんが治まらない場合はすぐに救急車を呼んでください。
けいれんが起きた場合、窒息の原因になるので口の中にものを入れないでください。また、吐きそうな時は吐物がのどに詰まらないように顔を横に向けてください。
もし子どもが新型コロナウイルス感染症かな?と思った時、救急車を呼んでもいいですか?
新型コロナウイルス感染症医療相談窓口に相談するか、かかりつけの小児科など一般医療機関に電話で相談し指示に従ってください。
救急車を呼ぶ程度(子どもの状態)や呼ぶタイミングを知りたいです。
子どもさんの場合、しっかりと症状や痛みの部位を訴えるのは難しい場合が多く判断に迷うと思いますが、症状がある時はできるだけ早めに病院を受診してください。
救急車を呼ぶ判断材料のひとつとして、複数の症状が継続する場合、例えば「発熱+ぐったりして反応が鈍い」、「頭痛+嘔吐を繰り返す」などを目安にしてください。その他でも「いつもと様子が違う」と思う場合は、救急車を呼んでください。
救急車を呼ぶときに、新型コロナウイルス感染症対策等で同乗者に気を付けてほしいことはありますか?
同乗者はできるだけ少人数でお願いします。また、可能な限り、マスクの着用及び咳エチケットのご協力をお願いします。
突然のけがや病気で判断に迷ったら
病院を受診すべきか、救急車を呼ぶべきか、判断に迷った時に役立つサイトを紹介します。