市長コラム 令和6年(2024年)2月
更新日:2024年2月15日
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財政構造改善に向けた一歩と未来を拓く予算を編成
【令和6年度予算案】
今年も次年度予算案を市民の皆様にお伝えする時期がやって参りました。また予算案と時期を同じくして、令和6年度から10年度までの五年間において取り組む財政構造改善の大まかな内容についてもとりまとめ、財政構造改善に向けて前に踏み出すと共に、未来に向けて必要な投資は厳選して行うという、よりメリハリを際立たせた予算編成となりました。
財政構造改善基本方針に沿って進めるスタートの年ということもあり、ソフト施策の新規事業は極力抑えることとはなりましたが、これまで継続してきた子育て支援策等は当然ながら引き続き予算措置を講じ、着実に実施したいと考えています。また、未来の西宮市の価値を高めていくという観点から、ゼロカーボン実現に向けた取組や、まちづくりの投資に資する事業については、厳選して進めていくこととしています。身近な公園面積が特に少ない地区においては、生産緑地を活用した新規公園(『仮称』上ヶ原四番町中公園、2,519平方メートル)整備事業や、阪神西宮駅地区の再整備を民間事業者と連携協力し賑わいを創出する都市核づくりをめざす事業などを盛り込み、住宅都市としての価値向上を図りたいと考えています。同時に、職員数の削減や事業見直し、市有地売却などによって財源捻出を図り、当初予算での基金取り崩し額は前年度を下回る水準となりました。一方で、基金取り崩しや一時収入頼りであるのが現実ですので、より一層、気を引き締めて職務にあたりたいと思います。
令和6年度当初予算案等記者発表について
【財政構造改善をしっかり進める】
昨秋、令和4年度決算の大幅赤字を受けて、このまま推移すると市の貯金にあたる基金が枯渇する可能性があることから、より強化した取り組み、それも一過性のものではなく中長期的に財政の硬直状況を改善するための取り組みが必要な状況です。目標は単年度収支40億円以上の改善を目指すこととしましたが、このほど、取組の大枠をまとめることができました。今回のポイントは、一時的な財源捻出だけを目的とするのではなく、中長期的に健全な財政運営ができるようにするための構造改善である、ということです。一方で、目下の財政も厳しく、また構造改善を行うには短期間で成果が見込めるものばかりではないため、一時収入等による歳入増を見込むとともに、年を追って歳出減の効果を大きくしていく取り組みと合わせて大枠を取り決めました。
主な取組内容は、歳入増として、市有地の売却や施設使用料等受益者負担の適正化などによって、令和10年度までの5年間に80~97億円の累積効果額と、令和11年度以降に6~8億円/年の目標額としました。また歳出減として、内部事務改革による経費節減や人件費抑制、事業見直しと再構築、施設総量の縮減、外郭団体の見直しなどによって、令和10年度までの5年間に70~88億円の累積効果額と、令和11年度以降に27~32億円/年としました。合計で令和10年度までの5年間に150~185億円の累積効果額と、令和11年度以降に33~40億円/年の目標額となり、これを堅実に行うことで、令和10年度末の財政減債基金残高が127~163億円確保できると考えています。現時点では具体的な取組内容が定まっていない項目もあることなどと併せて、財政改善効果がこれ以上になるよう取り組んで参ります。
財政構造改善について
財政構造改善の取り組みは、市役所そのものが時代に合わせて進化していくチャンスと考えています。これまでのやり方を見直し、横串を意識し、DXや事業の取捨選択も意識しながら、市民の皆さんにもご理解いただきながら進化させていきたいと思います。引き続きのご指導ご鞭撻をどうぞよろしくお願いいたします!
阪神西宮駅北の開発・完成イメージ図
令和6年2月15日