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外部公益通報について(Q&A)

更新日:2022年10月12日

ページ番号:49275718

外部公益通報とは、自分の勤務先で、法令違反が行われている(行われようとしている)ことを不正な目的でなく、事実を通報先に通報することです。
Q&Aについては次のとおりです。

Q.外部公益通報で匿名の通報でも保護の対象になりますか。

A.匿名の通報であれば通報者本人が特定されないので、不利益な取扱を受けないため保護する必要が生じません。

匿名の通報であれば、通常は通報者本人が特定されず、不利益な取扱を受けないため保護する必要が生じません。
ただし、通報時には匿名でも、何らかの事情により、通報者本人が特定され、解雇その他不利益な取扱いを受けた場合には、保護の対象になります。

Q.外部公益通報で退職者は、保護の対象になりますか。

A.通報時点から1年前以内に退職した人も対象です。

公益通報の主体は「労働者」ですが、通報した日から遡って1年以内に退職した人のほか、当該事業者の役員も公益通報者保護法の対象になります。
また、通報時点では「労働者」であり、その後何らかの理由で退職した退職者も、公益通報者保護法の対象になります。
※通報時点で「労働者」であった退職者への不利益取扱いとしては、公益通報したことを理由とした退職金の没収・減額などが考えられます。

Q.公益通報の通報先の順番は決まっていますか。

公益通報の通報先は、まず事業者内部に通報してからでないと、事業者外部に通報しても保護されないのですか。

A.公益通報者保護法では、事業者内部、行政機関、その他の事業者外部の3つの通報先が定められています。

公益通報者保護法では、事業者内部、行政機関、その他の事業者外部の3つの通報先が定められています。
定められた通報先に応じて、それぞれ保護要件が設定されていますが、通報に当たっては、それぞれの保護要件を満たしていれば保護されますので、それらの間の順番は問いません。

Q.外部公益通報で通報先に伝える内容について教えてください。

通報先には、どの程度の内容を伝える必要がありますか。

行政機関及びその他事業者外部に通報しようとするときは、法令違反行為が生じ、又はまさに生じようとしていると信するに足りる理由があると判断できる書類等を示すことが必要です。

通報の対象となる事実については、どのような行為を行ったかなどを具体的に示さなければ、通報先は、その行為がどの法令に違反しているのかを判断できません。

事業者内部に通報しようとするときは、法令違反行為が生じ、又はまさに生じようとしていると思料する場合、通報できます。また、行政機関及びその他事業者外部に通報しようとするときは、法令違反行為が生じ、又はまさに生じようとしていると信するに足りる理由があると判断できる書類等を示すことが必要です。

Q.外部公益通報で労働者が内部規則に反して、法令違反行為を証明する資料を取得した場合、保護の対象となりますか。

A.公益通報を理由とした解雇等の不利益取扱は禁止されます。

公益通報を理由とした解雇等の不利益取扱は禁止されます。
しかし、それとは別に、法令違反や内部規則違反を理由とした不利益取扱いについては、違法性阻却の可能性も含めて個別事例ごとに判断されます。

Q.外部公益通報で、行政機関に通報した場合、通報者本人の秘密は守られますか。

行政機関に通報した場合、通報者の秘密は守られますか。

A.行政機関の職員は、国家公務員法等の規定により、職務上知ることのできた情報を漏らしてはならないとされており、通報者の秘密は守られます。

行政機関の職員は、国家公務員法等の規定により、職務上知ることのできた情報を漏らしてはならないとされており、通報者の秘密は守られます。

また、行政機関が保有する個人情報については、
(1)「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」において不開示情報とされています。
(2)「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」により利用目的をできる限り特定し、目的外の利用・提供を厳しく制限していることから、通報者の氏名など個人情報についても保護されることとなります。
このため、通報者本人の氏名など通報者の個人情報が開示されることはありません。

Q.外部公益通報したために、不利益な取扱を受けたときの対応について教えてください。

外部公益通報を行った後に事業者から不利益な取扱いを受けた場合は、どうすれば良いのですか。

A.労働審判手続きを申し立てたり、最終的には訴えを提起したりして、裁判所で解決を図っていくことになります。

外部公益通報をした者が事業者から解雇その他の不利益な取扱いを受けた場合には、労働審判手続きを申し立てたり、最終的には訴えを提起したりして、裁判所で解決を図っていくことになります。
(注)労働審判手続きは、地方裁判所に申し立てることができます。

Q.零細企業など企業規模によって、公益通報者保護法の対象外となる場合がありますか。

企業規模等によって対象外となることはありません。

あらゆる事業者が公益通報者保護法の対象となりますので、企業規模等によって対象外となることはありません。

Q.公益通報者保護法の施行により社内規程として、通報を事業者外部へ通報する前に、事業者内部の窓口にしなければならないと定めたいのですが。

事業所に公益通報者保護規程を制定する際に、労働者が通報を事業者外部へ通報する前に、事業者内部の窓口にしなければならないとする規定を内部規程に定めてもよいのですか。

A.労働者の通報先に順番をつけるような内部規程を定めるのは適切ではありません。

公益通報者保護法は、通報先(事業者内部、行政機関、その他事業者外部)に応じて、それぞれ保護要件をさだめていますので、その保護要件を満たしていれば公益通報者は保護されます。こうした法の考え方からすると、通報先に順番をつけるような内部規程を定めるのは適切ではありません。

Q.公益通報者保護法施行により、通報窓口を設置することは事業者の義務ですか。

A.通報窓口を設置することは義務ではありませんが、自主的に通報処理の仕組みを整備することが期待されます。

通報窓口を設置することは義務ではありませんが、公益通報者保護法の趣旨を踏まえ、事業者がコンプライアンス経営を促進させるためには、通報窓口を設置し、自主的に通報処理の仕組みを整備することが期待されます。
通報処理の仕組みを整備することにより、事業者内部の問題を早期に発見し、問題が大きくなる前に解決するという自浄作用を十分に発揮することが可能になるとともに、事業者外部への通報による風評リスク等を減少させることにもつながります。

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