工業用水とは
更新日:2024年7月9日
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工業用水道事業の概要
西宮市の工業用水道は、市南部の工場地帯の地盤沈下対策として昭和39年(1964年)に給水を開始しました。設立当初は給水能力は、1日あたり30,000立方メートルでしたが、地下水のくみ上げ規制区域強化による既設井戸の強制転換に対応するため、さらに高度経済成長時代における水需要の増大に対処するため拡張事業を行い、昭和43年(1968年)には、1日あたり80,000立方メートルの給水能力を有するようになりました。
これにより、地盤沈下もほぼ停止状態となり、工業用水道建設の目的は十分に達成されました。しかし、昭和48年(1973年)のオイルショックを契機として、技術革新や産業構造の転換など工業用水を取り巻く環境が大きく変化し、それにより水需要も減少傾向が続くようになりました。
このため、平成4年(1992年)4月から給水能力を1日あたり47,000立方メートルに縮小し、より効率的な運営を図ることとしました。
また、工業用水道事業の経営の改善と、良質で安定した工業用水の供給を目的に、平成17年(2005年)3月より、中新田浄水場の運転・維持管理を包括的に委託しました。
工業用水について
工業用水の供給目的
地下水のくみ上げ規制に対応し代替用として供給するほか、水道と比べて安価な水を提供することにより産業の発展を促すために工業用水を供給しています。
工業用水の用途
工業用水は、「工業の用に供する水」として、製造業(物品の加工・修理を含む)の工場で、機械の冷却や原料の希釈など生産過程において直接使用するもののほか、容器の洗浄や工場内部の清掃などにも使用できます。
なお現在は工業用水の供給能力に余裕があるため、一定の要件を満たした場合は工業用以外の用途(散水用や洗車用などのいわゆる「雑用水」)としても使用できます。
工業用水の給水区域
工業用水は、市内のうち阪急電鉄神戸線以南の地域が給水区域となっています。
ただし、工業用水の配水管から給水先まではお客様側で給水管を布設していただく必要があるため、給水先が工業用水の配水管から大きく離れている場合はご注意ください。
工業用水の配水管の布設位置については下記までお問い合わせください。
工業用水の水質・水圧
条例で「水温」「濁度」「pH値」「水圧」の4項目の基準を定めているほか、全硬度など6項目の基準を設定して水質及び水圧の管理をしています。
なお、水道とは異なり塩素処理をしていないため、塩素は含まれていません。
監視項目 | 水質基準 | 実績(令和5年度平均) |
---|---|---|
水温 | 30℃以下 | 18.8℃ |
濁度 | 10度以下 | 0.8度 |
pH値 | 5.8~7.4 | 7.3 |
水圧 | 0.05Mpa以上 | 0.36Mpa |
全硬度 | 200mg/L以下 | 48mg/L |
アルカリ度 | 5mg/L以上 | 37.4mg/L |
蒸発残留物 | 500mg/L以下 | 107mg/L |
塩素イオン | 200mg/L以下 | 18.4mg/L |
鉄イオン | 0.3mg/L以下 | 0.03mg/L |
フッ素 | 0.56mg/L以下 | 0.20mg/L |
PFASについて
工業用水については、現時点において、PFASに関する水質基準等が国から示されておりません。
なお、本市工業用水で使用する原水の大部分を占める淀川(一津屋取水場)のPFOS及びPFOAの値については、公共用水域における暫定指針値の50ng/Lを下回っていることを確認しています。