平成25年度 西宮市民文化賞受賞者紹介(穂束 とよ國さん)
更新日:2014年2月12日
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穂束 とよ國(ほつか とよくに)さん
歌舞伎絵師 日本画家
穂束 とよ國さん プロフィール
多摩美術大学日本画科を卒業後、日本画家として精神性の高い作品を発表する一方、歌舞伎絵の第一人者であった父穂束信勝氏の影響を大きく受けて歌舞伎絵を創作し、現在では日本を代表する歌舞伎絵師として活躍している。
歌舞伎絵師とは、舞台上の背景を描くのではなく、公演に先立って出演の芝居絵を劇場前に掲げて宣伝するための絵を描く絵師のことである。歌舞伎絵には、東京風と上方風があり、穂束さんは上方風の絵師で、東京の浅草公会堂や平成中村座・名古屋の御園座・京都四條南座・豊岡市の出石永楽館・大阪松竹座・香川県琴平町の金丸座・福岡の博多座などにおいて歌舞伎絵を描いている。
豊かな感性と優れた芸術性を発揮し、また歌舞伎に対する深い造詣と卓越した日本画の技法で創作される歌舞伎絵は、歌舞伎ファンのみならず多くの方を魅了し、歌舞伎絵師として高い評価を獲得した。
これらの功績により、平成8年(1996年)に公益社団法人日本演劇興行協会から高度な技法で描かれる歌舞伎絵の創作活動に対して表彰を受けた。
また、30年もの永きにわたり日本画「瑞豊会」の主宰として、後進の指導育成に尽力するとともに、西宮市立北口ギャラリーなどで開催される展覧会を通じて、日本画の普及と振興に寄与した。
さらに、日本画教室も永年開催し、絵を描くことの楽しさを伝え、美しい日本画の世界へ誘う講義を行っている。
本市においては、昭和60年(1985年)から西宮市展日本画部門の審査員を務め、市民の創造活動を奨励するとともに、多くの日本画家を育てた。昭和60年(1985年)から平成8年(1996年)まで西宮芸術文化協会運営委員として、本市の芸術文化の向上にも大きく貢献した。
豊かな感性と卓越した日本画の技法で、優れた作品を創作
~日本画の普及と振興に大きく貢献~
日本を代表する歌舞伎絵師として、深い造詣と優れた芸術性を発揮されており、卓越した日本画の技法と感性から創作される歌舞伎絵は多くの方を魅了するとともに、後進の指導育成や各種展覧会の開催などを通じて、日本画の普及と振興に大きく貢献されました。
平成25年(2013年)10月 アトリエにて
慎重に形を起こす(線描き)穂束さん
平成25年(2013年)10月 アトリエにて
完成した作品と一緒に
作品名「伽羅紗」
平成7年(1995年)12月京都四條南座にて
冬の京都を彩る顔見世風景
平成25年(2013年)10月
ギャラリー甲風画苑にて
日本画塾「瑞豊会」の授業で、熱心に指導
市民の創造活動を奨励
~西宮市の芸術文化の向上に寄与~
西宮市展審査員、西宮芸術文化協会運営委員として、市民の創造活動を奨励し、本市の芸術文化の向上にも寄与されました。
平成20年(2008年)7月 西宮市立市民ギャラリーにて
「中核市移行記念 第58回 西宮市展」応募作品の審査風景