【浜脇小学校】西宮市小中学校アウトリーチ事業「美術」
更新日:2024年1月31日
ページ番号:30276369
※この記事は令和元年度に作成したものです。
平成30年(2018年)3月13日、浜脇小学校4年生を対象に、公益財団法人西宮市大谷記念美術館でアウトリーチ事業が行われました。
大谷記念美術館は、1972(昭和47)年11月に開館し、水と緑の美しい庭園を持つ美術館として、多くの来館者に親しまれています。
【常設展示室】
常設展示室と第1展示室では「新収蔵品展」が開催されていました。
自由に絵を鑑賞した後、先生が子供たちに感想を聞きました。
「作品に描かれている人物が学校の先生に似ていました。」、「写真のように絵が描かれていました。」、「太陽が絵に描かれていないのに、太陽を想像することができました。」、「船の絵を見て、海に浮かんでいる様子が大変伝わってきました。」
と自分たちが感じたことを話してくれました。
《ありふれた季節1》という絵について感想を聞くと、
「写真では表現できない繊細さが絵から感じられました。」、「木陰で昼寝がしたくなりました」、「草むらに基地が作りたくなりました。」、「木が揺れているように見えました。」と感想を話してくれました。
【第1展示室】
第1展示室では、自由に絵を鑑賞しました。
友だちと話し合いながら鑑賞したり、顔を近づけてじっくり絵を鑑賞したりなど、色々と考えながら、絵に興味をもっている様子でした。
【第3展示室】
第3展示室には一枚の大きな絵が展示されていました。西宮市に住み制作していたこともある元永定正さんの《作品65-1》です。アウトリーチ事業のために特別に展示をした作品です。
美術館の学芸員が、まず「この絵を、一目見て、どう思いましたか?」と子供たちに問いかけると、
「独特な感じがしました」、「様々な色があり、カラフルに感じました。」などそれぞれが抱いた感想を話してくれました。
その後、「色や形など注目する点が、たくさんあるので近づいて鑑賞したり、じっくり絵を見てください。『作者がどういう気持ちで絵を描いたのか?』、『何を表現したかったのか?』を想像しながら見るのもオススメです。」とアドバイスがあり、子供たちは近くで見たり、遠くから見たり、様々な視点でこの絵を見ていました。
絵を鑑賞した後、子供たちに感想を聞くと、「絵は色を25色ぐらい使っているように見えました。」、「色が流れていて、それぞれが繋がっているように見えました」、「様々な色を使用し、それぞれの色を引き立てているように見えました。」、「様々な色が混ざり合い、色が生まれてくるように見えました。」、など、色に注目した発言がありました。
次に、学芸員が「この丸は何を描いているように見えますか?」と問いかけると
「目に見えました。涙を流しているように見え悲しい絵だとおもいました。」、「丸から視線を感じました。」、「丸がつながっているからお団子に見えます。」、「青い丸は宇宙から見た地球に見えます。」とそれぞれの見方を発表しました。自分以外の見方に共感したり、新しい見方に気付かされたりしながら鑑賞することができました。子供たちの反応を見ながら学芸員は「人によって絵の見え方は様々です。周りの人と絵について話をすることで、自分が嫌いな絵でも好きになったり、好きな絵でも、もっと違う見え方ができるかもしれません。美術館に行くときはそういったことを考えながら絵を鑑賞すると自分が好きな絵が見つかると思います。色々と考えながら、話し合い、絵を鑑賞してください。」と子供たちに語りかけました。
【子供たちの感想】
「次は家族で行ってみたいと思いました。そして、色々と家族に説明したいと思います。」
「不思議な絵、綺麗な絵、迫力のある絵などがあり、とても興味が湧きました。その中でも、《佐鳴湖のヨット》という絵に魅力を感じました。まだじっくり見れていないので、次回行く時はじっくりと見たいです。」
「同じ形でも、色の使い方で全然違って見えました。他にも遠くからみると写真のように見え、近くから見ると描かれている絵は、どのように描いたのか興味が湧きました。」
「《ありふれた季節2》は、じっと見つめていると絵に入り込めそうな感じがして、空想と現実が混ざったような感じがしました。鮮やかな色の緑が沢山あり、とてもリフレッシュした気持ちになりました。」
最後に、子供たちから今日の授業の感想を聞いた学芸員は
「皆、絵を見て想像する力がついたと思います。色々な想像ができる作品があるので、絵の題名も大事ですが、それに縛られずに自分が思ったことをどんどん深めていってください。」と美術に興味関心を持ってもらうことを期待していました。
こちらのページもご覧ください。