『西宮お酒とびんのものがたり びんの一生』小学校の環境学習に地元企業が出張授業!
更新日:2017年7月24日
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様々なびんにふれ、学ぶ児童達
環境にやさしい街西宮で、酒造業を通じて「びんの一生」を学ぶ
西宮市立深津小学校では、7月のはじめに4年生を対象に出張授業を開催しました。
この日は『西宮お酒とびんのものがたり~びんの一生~』というタイトルのもと、「ガラスびん」に関係する地元企業の6社(吉田製作所、日本山村硝子、山村製壜所、辰馬本家酒造、山一商会、新日本流通)とEWC(Earth Watching Club)が協力して授業を行いました。
灘の酒で知られる西宮~神戸の灘五郷。なかでも、日本酒造りに最適な奇跡の水といわれる「宮水」が湧出する西宮では、古くから酒造業に関係した様々な企業が集まっていました。日本酒のびんも西宮で作られ、約100年前の大正時代にはびんのリサイクル工場もあったそうです。
高度経済成長期の右肩上がりの時代に、石油コンビナートの誘致を拒んで昭和38年に「文教住宅都市」を宣言するなど、環境への住民意識が高いのは、酒造業などの伝統産業への敬意もその一因。そのお陰で、現在でも市内には自然の砂浜など豊かな自然環境が残されています。
「びんの一生」を廻り「リユース」に気付き、「リサイクル」を、体験しよう!
授業を受けるにあたり、4年生の児童は事前に「身の回りにあるびん」を調べ、「びんはどこで生まれたのだろう」「使い終わったびんはどうなるのだろう」という疑問をもって参加。その疑問に答えるような形で、地元企業の方が子供達の輪に加わって、説明をしました。プロジェクターや実際に使う道具などを手にしながらの説明に、子供達も興味を持って話を聞くことができ、びんに触れたり、リサイクルに必要な選別作業を手伝ったりしながら、酒づくりとびんにまつわる知識を学びました。
びんのリサイクルや再資源化を行う櫻田健太さん(山一商会)は、「びんってキレイでしょ?」と笑顔で語りかけながら、仕事の内容やびんの優れたところを紹介。環境にもやさしく、プラスチック容器やPETボトルよりもリサイクルされていること、リサイクル率が7割以上に達していることを伝えました。「授業を通じて、びんに興味を持ってもらえれば」(櫻田さん)と授業に向け準備を重ねてきました。
また、辰馬本家酒造の曽我部さんからは、「酒づくりに最適な宮水、六甲山北部地域で育つ山田錦、さらにかつては最適な甲山の砂を原料とする良質なびんを使い、私たちは各家庭や店舗にお酒を届けて来ました。これらはすべて西宮に身近にあるもの。だからこそ、西宮には豊かな酒文化があるのです」と語っていました。
びんも、社会も、人も「循環する社会」へ
出張授業に携わられたEWCの松原暁子さんは、「子どもたちが自分に何ができるかを考えるきっかけにして欲しい」と、授業にかける想いを語っています。「社会では企業同士がつながり、モノが循環して産業となる。そして、私たちの生活が成り立っている。そうしたことが理解できれば、リサイクルという循環も、とても身近になるのでは」と。
平成15年には「環境学習都市宣言」を行った西宮市。今日学んだことが、街と調和する豊かな自然環境を何十年先にも残しゆくきっかけとなることを期待しています。
NISHINOMIYA COMMONS編集部
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