擁壁の維持管理について
更新日:2022年4月18日
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擁壁の維持管理について
出典:土木学会東日本大震災被害調査団緊急地震被害調査報告書
宅地造成工事規制区域内における擁壁の維持管理は、所有者、管理者または占有者(以下、「所有者等」といいます。)が自ら行う必要があります。擁壁が崩壊し、被害が生じた際、その責任を所有者等が負うことになる場合もあります。
擁壁のある土地の購入を検討されている方は、擁壁の安全性について確認を行い、場合によっては擁壁の再築造、補強等の対策が必要になることを理解しておきましょう。また、建物を新築等する場合、建築の確認済証の交付をもって、既存擁壁の安全性が確保されているとは判断できませんので注意が必要です。
日頃から安全で安心な暮らしのために宅地の安全性について考えてみましょう。
宅地防災の手引き(PDF:1,480KB)
擁壁の点検方法について
「我が家の擁壁チェックシート」(国土交通省提供)(PDF:398KB)を活用して、既存の擁壁の状態を確認してみましょう。このチェックシートは、専門知識が無くても、おおまかな目安として擁壁を点検できる内容となっています。チェックの結果、「危険性が高い擁壁」と判断される場合は、一級建築士等の専門家に調査を依頼し、調査結果に基づいて修繕、撤去または再築造の検討をしましょう。
主な点検項目
- 擁壁にひび割れ等はありませんか?
ひび割れが発生していたり、ひび割れや目地の周辺が白く変色していたりしていませんか。特に横方向、隅部のひび割れは、擁壁の強度が不足しているおそれがあります。
【ひび割れから土砂が流出しないように、まずは、市販の補修材を詰める等の対策をしてみましょう】
- 擁壁面がふくらんだり、傾いたりしていませんか?
目視で確認できるふくらみや傾きがある場合は、擁壁の崩壊の危険性があります。
【ふくらみや傾きがある箇所に対しては、定点観測を行う等により、動きが無いか、変状が進行していないか確認するようにしてください】
※定点観測とは、変状が予想される2点以上の箇所に目印を付け、各点間の距離を定期的に測定し変化が無いかを観測することです。
- 擁壁の排水状況は良好ですか?
排水溝が無かったり、水抜き穴が土や植物で埋まってしまっていたりしませんか。雨水が適切に排水されない状態や土地にしみ込んだ雨水が水抜き穴から排水されない状態でいると、擁壁に想定以上の水圧が加わり、擁壁が大きく変形、もしくは崩壊する原因となります。 【適切に排水できるよう、擁壁周りの排水溝の清掃等を定期的に行いましょう】
危険な擁壁の例
下記の擁壁は崩落の事例が多くみられます。該当する擁壁がある場合は、専門家と共に点検を行い、対応策を検討してみましょう。
危険な擁壁構造
出典:わが家の宅地安全マニュアル(国土交通省)
擁壁が法律に則った手続きがとられて築造されたかどうかを確認する際は、開発審査課窓口にお問い合わせください。
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