兵庫県で観測された津波の記録
更新日:2015年8月14日
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兵庫県での津波の状況(兵庫県地域防災計画(平成24年度版)より一部編集)
兵庫県で観測された津波の主なものは、次の各表のとおりである。
検潮記録が得られるのは、近年のものに限られるが、古文書による次の記述にみられるように、ここに掲載した事例を上回るような津波があったことに留意する必要がある。
『日本被害津波総覧』(渡辺偉夫、平成10年、東京大学出版会発行)によれば、1854年12月24日の安政南海地震津波の被害として「大阪では木津川・安治川の26の橋破壊、水死 341人、道頓堀で路上に潮溢れ、東堀まで泥水上がる。堺では川筋に船流れ込み、橋8カ所破壊。尼崎では内川の水面1丈余増し、死者100余人、流失家屋60棟・・・」の記録があり、また、『兵庫県災害誌』(昭和29年)によれば、昭和21年12月21日の南海地震で観測された津波の高さは、第1表のとおりである。神戸海洋気象台等による検潮記録については、第2表に掲げた。
発生年月日 | 地震名 | 震源 | 津波(最大波高) |
---|---|---|---|
昭和21年12月21日 | 南海地震 | 紀伊半島沖 | 福良町250cm 由良町100cm |
発生年月日 | 地震名 | 震源 | 神戸港の津波(最大波高) | 洲本港の津波(最大波高) | |
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1 | 昭和27年11月4日 | カムチャッカ沖地震 | カムチャッカ半島南東沖 | 記録なし | 19cm |
2 | 昭和35年5月23日 | チリ地震 | チリ沖 | 56cm | 59cm |
3 | 昭和38年10月13日 | 択捉島沖地震 | 択捉島南東沖 | 10cm | 3cm |
4 | 昭和39年3月28日 | アラスカ地震 | アラスカ南部 | 23cm | 14cm |
5 | 昭和40年2月4日 | アリューシャン地震 | アリューシャン列島中部 | 8cm | 4cm |
6 | 昭和43年4月1日 | 日向灘地震 | 日向灘 | 11cm | 5cm |
7 | 昭和58年5月26日 | 日本海中部地震 | 秋田県沖 | (津居山54cm) | _ |
8 | 平成5年7月12日 | 北海道南西沖地震 | 北海道南西沖 | (舞鶴 70cm) | _ |
9 | 平成7年1月17日 | 兵庫県南部地震 | 大阪湾 | 6cm | _ |
10 | 平成16年9月5日 | なし | 三重県南東沖 | 5cm | _ |
11 | 平成21年1月4日 | なし | インドネシア・パプア | 8cm | _ |
12 | 平成22年2月27日 | なし | チリ中部沿岸 | 21cm | 19cm |
兵庫県南部地震は欠測時間があり、記録された中での最大波高であり、実際の高さはこの記録より高い可能性があります。
1~6、9~12 神戸海洋気象台検潮記録による
8 舞鶴海洋気象台検潮記録による
*以上のデータは、「検潮概報」、「潮汐観測」より抜粋した。
7 兵庫県編「兵庫県における災害(明治40年~昭和60年)」による