都市計画道路網の見直しについて
更新日:2015年3月25日
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都市計画道路の現状と見直しの経緯
西宮市では、必要性の高い箇所から順に都市計画道路の整備を進めており、平成26年4月1日時点で総延長約201.4kmのうち約154.0km(76.5%)の整備が完了していますが、残る約47km(23.5%)の未整備区間のうち都市計画決定後60年以上経過している長期未着手の区間が約60%以上を占めています。
こうした未着手の都市計画道路については、長期間にわたり土地所有者の権利を制限していることや、社会経済情勢の変化に伴う道路の必要性の変化、厳しい財政状況における道路整備の効率化などを考慮し、見直しを行う必要が生じています。
こうした状況の中で、兵庫県が策定した「都市計画道路網見直しガイドライン」(平成23年3月)に基づき、県とともに都市計画道路の見直しを進めています(この取り組みは兵庫県下の各市町で行われています。)。
なお、未整備区間の大部分は幹線街路と呼ばれる都市の骨格を形成する重要な路線であり、今回、この幹線街路の未整備区間を対象として必要性などの検証を行いました。
【都市計画道路の種別毎の整備状況】
【都市計画道路の種別毎の役割】
自動車専用道路:高速道路などの自動車しか通れない道路
幹線街路:都市の骨格を形成する交通量の多い道路区画
街路:地区内の移動で使う小規模な道路
特殊街路:歩行者や自転車しか通れない道路など
【未整備区間の都市計画決定後の経過年数】
見直しの手順・手法
兵庫県の見直しガイドラインに基づき、以下の手順により対象路線の必要性などを検証し、都市計画道路網の見直しを行いました。
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本市の特性を反映した見直し
県のガイドラインに基づく見直しでは、県下一律の客観的な指標・基準によって、対象となる各路線を客観的に評価・検証すること(STEP2)に最も重点をおいています。
一方で、地域固有要素に基づく検証(STEP3)における各市町の特性や課題の反映が十分ではなく、また分割した区間ごとの局所的な評価を重視しているため、道路ネットワークや都市の構造等に関する広域的な視点での評価も十分ではありません。
そこで、西宮市では本市固有の課題と広域的な道路ネットワークとしての機能などに配慮した「西宮市都市計画道路網見直しの基本方針」により市独自の評価指標を策定し、県のガイドラインを補完しながら都市計画道路網の検証を行いました。
【西宮市都市計画道路網見直しの基本方針】
見直し結果(素案)
都市計画道路の未整備区間のうち、近年に道路整備の予定がない32路線の49区間(約42.6km)を見直し対象区間として、必要性等の検証を行いました。
見直し素案の詳細については、「都市計画道路網の見直し素案について」をご覧下さい。
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建築制限の緩和
都市計画道路の計画区域内において建築を行う場合、都市計画法第53条の規定により建築制限が課せられており、西宮市の現在の基準では「階数が3以上」「地階がある」「主要構造が鉄筋コンクリート造」のいずれかに該当する場合、建築が不許可となります。
今回の見直しにより存続(予定)する都市計画道路を全て整備するには、まだ相当の期間を要すること、また、近年の建築技術の向上などにより、木造3階建て建築物が一般的になってきていることなどに配慮し、今後、この建築制限の一部緩和について検討を進めていきます。