ゆかりの人に聞く西宮の魅力 海野つなみさん
宮っ子と山
3歳の時に神戸から西宮に引っ越してきて、ずっと宮っ子でした。遠足といえば甲山森林公園、小連体・中連体は甲子園球場。
私が初めて漫画を雑誌に送ったのは中2の春休みで、デビューまで丸4年投稿していたのですが、背景に校舎を描いていて、なんかしっくりこないなあと思ったことがありまして。そこで校舎の向こうに山を描いてみたところ、めちゃめちゃ「これだ!」と思ったのを覚えています。
そう、西宮にいると山が近いんですよね。待ち合わせも「山側、海側」だったり。山があって大きな川があって海があって、都会にも近くて、うちの実家は飛行機の音がちょっとうるさかったけれど、いいところです、西宮。
今は大阪に住んでいるんですけど、その後阪急西宮ガーデンズができて、「私がいなくなってから便利になって…悔しい…」と思ったこともありました(笑)。
私が子供のころは、ねぎ畑なんかも残っていて、社宅の多い街でしたが、今は素敵なマンションがたくさん建ったなあと、実家に帰るたびに思います。
それでもやっぱり山は近くて、夕暮れのころに山の斜面に灯(とも)り出す明かりを見ると、「西宮やなあ」と思ってやっぱりなんかほっとするのです。