更新日:2024年11月18日
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伊東:まず建築職についてになりますが、施設を整備する営繕部の部長という立場から言いますと、建築の仕事には、計画、設計、積算、施工監理という工程がありますので、 ”モノを作ることが好きな人”に来てもらえれば非常に心強いなと思っています。
ただ時代の変化が非常に激しく、公共施設の整備において”側だけを作っておけばいい”という時代は終わりつつあるのではと考えています。建築職としてより多角的に勉強し、その施設の中身までしっかりと考えられる、そんな人が求められているのではないでしょうか。
尼子:大切だと思います。土木の仕事は、まちなかの生活空間を作っていく、作って直していくというものになります。これは技術職の中でも、人と話す機会が多いため、求められる人材というのは、技術力はさておき、やはり”話すことが、苦にならない人”と考えます。
また、”負けず嫌いで、何事に対しても興味を持てる人”も、個人的には貴重ですかね。
佐藤:伊東部長は工事部門について仰っていましたが、一方、行政部門で必要とされること、それは”とにかく相手のことを考えられること”であると思っています。人はそれぞれ、様々な事情を持って生きているので、そういった相手の事情にも寄り添って接していける人と一緒に仕事がしたいですね。
建築行政に配属された方に期待したいことは、国が定めた法律や市が定めた条例の”趣旨を理解して仕事をする、考える”人になっていくことです。法令の細部に囚われすぎてしまうと、物事が間違った方向に進んでしまうことがあるので、きちんと法令の趣旨を理解して正しく導いていってほしいですね。
尼子:そうですね。先ほども言いましたが、やはり役所の仕事というのは、市民や業者の皆さんがいて、といった役所外の部分もあって成り立つ部分があるので、まず相手がどう考えているのかを理解した上で、しっかりと話をすることは非常に大切ですね。
伊東:営繕業務に従事していると、技術的な話をすることが多くなりますが、設計事務所や施工業者と方向性を一致させて、良いものを作ろうと考えると、やはりコミュニケーションは大事と感じますね。 ”自分で考えて行動し、それを言葉で表現できる”という能力は重要な素養だなと考えます。
尼子:というところで、しっかりと話せる人。人の話も聞ける人。なおかつ、主張もするが相手のことを尊重できる人。そういった行動ができる人を西宮市では求めています。
―就活世代は、ご自身のお子さんに近しい年頃と考えますが、お子さんなどにはどのように働いてほしいなという気持ちがあるか。
尼子:役所がどう、民間がどう、特に何をして欲しいというのはないが、何かやりたいことを見つけて、しっかり取り組んでくれたらそれでいいかなと思います。
佐藤:そういった気持ちは特にないが、自身として子世代の若者と一緒に仕事ができることは楽しいと感じます。常に新しい気持ちで接してしていける点、そこが楽しいなと。
伊東:子供に対して何が心配かというと、やはり親がいなくなったときに、きちんと生きていけるかどうかという点ですね。「とりあえず何でもいいので、親が突然いなくなったとしても、生きていけるだけの知力・体力だけは蓄えてくれ」というように伝えたいなと思います。
伊東:建築職としては様々な業務に携われると感じます。営繕、建築・開発行政、住宅、都市計画・政策と大きく分けて4つの分野に分かれる中で、建築職だけでも100人、設備職でも電気・機械職を合わせて80人と、程良い規模で適切な人員配置が為されているなと感じます。
佐藤:技術職全体でも、400人弱となっており、これはなかなかの規模と感じます。
この人数感について、メリットなどはどのように考えられますか。
尼子:西宮市はまちとして、都市、田園地域、山、川、海といった、あらゆるフィールドの条件が揃っている自治体はなかなかないと思っています。そういった自然、地形は、土木職として勤める上では色々な経験を与えてくれるように感じます。ゆえに若いうちから様々な経験を職員にはしてもらい、万遍なく知識を会得してほしいですね。
伊東:建築職も同様に、先ほどお伝えした4つの分野などを色々と経験していただき、バランス感覚も培ってほしいですね。
―民間と公務員の違いは?
尼子:公務員の特徴としては、相手が直接的にお金に結びつかないところや、事業を主体的に進めることができることであると考えます。例えば、まちを作るためには、ここに橋が必要で、橋を架けるためにはこういった性能が必要でという発想に至ります。施工する際の技術力云々という話はありますが、まず ”基本となるベース部分を誰がどのように企画しているのか”というと、それは公務員であって、 実際にその企画が形になるという点は魅力かなと。
伊東:官民の大きな違いと感じるのは、官は災害時に市民のために働くという点は究極の使命かなと思います。
行政部門で感じたことは、技術に裏打ちされた適法な建築物とは何かということをきちんと考えて、最低限法律は順守させる必要があるという心構えで仕事をすることが大事であると意識していました。我々は市民の命を預かっていますので、何をするにしても、”市民の安全を守る最後の砦であるといった意識を持って仕事をするのが我々の使命”かなと感じます。
―ジョブローテーションについて
伊東:先ほどお伝えした通り、建築職だけでも様々な部署があるため、 数年ごとの部署異動が可能な自治体規模であることは利点かと考えます。また建築職だけである程度の人数がいることも、 複数の部署経験後に、各個人の特性に応じた向き不向きを尊重した配置が可能となりますね。
佐藤:様々な職場を経験してもらうということですね。それぞれの特性に応じて能力を発揮できる場への配置が可能なのは、人数もいて、お互いにフォローし合える体制が構築されているからと考えます。
尼子:お2人が仰ることもあると思います。ただ若いうちから、自分はこれがすごいですとスペシャリストを目指してしまうと、それしかできない人間になってしまうのは勿体ないのではないかと思います。
様々な部署を経験することで、中堅から管理職となった際に、やっていない分野のことがさっぱり分からないという事態に陥ることを防げます。総合的な考え方も身に付き、ジェネラリストとして臨まなければ、良いまちは作れない。そう思っていますので、人事配置に関してはその点を留意するようにしています。
伊東:特に技術職はどこの部署に配属されても、前部署の知識が何かしらで生きることは大いにあります。自身の経験からも、やって無駄なことは一切ないなと思います。
また、そういったモチベーションで日々業務に従事することは大切だなと感じます。仕事は毎日ありますので、しんどいと多分靴さえ履けなくなると思うんですよ(笑)
佐藤:それでも、しんどくなったときはありましたか?
伊東:ありました。朝出勤したくないことは少なからずありましたね(笑)
伊東:昨今の時代では、効率重視の風潮を強く感じ、限られた時間内で業務を円滑に進めるというのは非常に大事ですが、何でもデジタル化を推進し、せわしない世の中になっているなと個人的に思っているところもあります。
今日は局長級のお2人に来ていただいていますので、日頃業務を行う上で、どのようなことを意識しながら仕事されているのかなということをお聞きしたいと思います。
トップですので、組織の運営のことや、先ほども話に出ましたが、楽しく仕事をするのにどんなことを考えておられるか教えていただけますか。
佐藤:組織運営のことで言うと、”とにかく全員で対応する”ということを大切にしています。いわゆるワンチームですね(笑)
誰しも1人で抱え込み、背負い込んでしまうとどうしても視野が狭くなってきたり、自分で勝手に緊張したり、重荷になったりしてしまうことがあります。ですのでそこは、パッと回りを見渡せば、一緒に仕事している人がいっぱいいる、もうそれだけでも一安心。これを皆にも意識して欲しいし、自分でも心がけていきたいなと思っています。
もう1つ、普段どんなことを考えているかと言うと、”いかに肉体と精神の両方の健康を保つか”、これに尽きます。体も心もきちんと整えておかなくては、良い仕事ができないと思いますので、精神面では皆と飲みに行くことでリフレッシュをしています。それが体のメンテナンスにも繋がるかというと逆で・・・(笑)
伊東:おなかの方にはつきますね(笑)
佐藤:ゴルフもしていますし、それなりにバランスよくいきたいとは思います(苦笑)
楽しく仕事をするためには、やはりプライベートを充実させることも1つと思っています。
尼子:そうですね。職場での話でいきますと、私は”部下への声掛けを部課長などに徹底するように伝えています。”仕事以外の話でも良いので、とにかく1週間に1度は声掛けをし、何でもいいんですけれども、とにかく声を掛けないのはダメ、しっかりコミュニケーションをとって、ちゃんと見ていることを伝えてあげることは重要であると感じます。
もう1つは、”上司が怖い顔をしていたらダメと言っています。”ついつい集中している際は、怖い顔になってしまうことがありますが、部下が思い悩み、上司へ相談したいという時に気軽に相談できるといった環境づくりは非常に大事ですよね。
私自身も非常に意識しています。広く受け入れますよといった姿勢ですね。
佐藤:私も口角を上げるように気を付けていますが、常にやっていると変な人になってしまうので、それはそれで気をつけています(笑)
尼子:きっと上司が楽しそうに仕事をしている方が、部下も働きやすいですよね。
伊東:気軽に話してくれると嬉しいですね。
私は仕事をする上では、基本的には率先してやっていきたいなと思っています。また、どかっと座って上から目線で仕事するのだけはやめるように意識しています。
率先垂範をモットーに、周りがついてきてくれるように仕事ができればなと。
尼子:いいですね。周りがついてきてくれる、意見を進言してくれるのは理想ですね。
佐藤:意見は確かに言って欲しいですよね。何度も言いますが、人数が多いと様々な意見が聞けることは大きなメリットかなと感じます。 若い人も、とにかく自分の考えは持っていて、その正否はさておき、常に皆と共有して、自分の考えっていうのを表明するようにして欲しいですね。
伊東:やはり人の意見が大事ですね。上司として、部下の話をきちんと謙虚に聞く姿勢が必要かなと。偉そうにしていたら、おそらく良い意見は返ってこないのではないかなと思いますね。今時の若い職員は優秀な人が多いので、意見を聞かないと損ですね。
尼子:この場もそうですし、最近様々なプロジェクトがありますが、可能な限り若い職員に思案してもらうことは大事ですね。将来の計画などを考えるにも、若い人たちの発案っていうのが大概良いんですよね。正しいというか、形にしたらすごく綺麗になりそうな話を考案してくれるので、最近はもう2,30代ぐらいの職員を中心に意見を出してもらっています。そういったやり方を最近はすごく大切にしています。
伊東:若い職員の力をもっともっと活用していかないと、組織としても活性化しないのではないかなと感じます。お題が”働き方”ということになっていますので、その観点から若い人たちに伝えたいことがあればお願いします。
佐藤:最近の若い子は皆真面目って言葉だけでは言い表せないですが、常に100%の力で仕事をするのはちょっと良くないなと思います。7,80%程度の力で仕事をしてほしいんですよね。さぼるという意味では当然なく、そうなるように仕事のやり方を工夫してほしい。その心は、“とにかく余裕を持って仕事をしてほしい”ということ。余裕がなくなると、周りも見えなくなってしまうし、様々なことが起こったときに対応できないんです。
自分にも、家族にも、職場の同僚にも、色々なことが起こります。その何かが起こったときに、”皆でフォローし合って仕事を進めるのが、組織で仕事をしていく一番安定したやり方”であると思っています。
尼子:1つのメリハリといった部分でもあるんでしょうね。なので、所属した部署で3,4年目になった頃、パッと能力が発揮されてくるようなことがあるかなと思うのですが、それはやはりそれまでの経験などによって、余力が出るんでしょうね。仕事ばかりに注力しすぎるのは良くないし、週末は遊びに行くために、仕事をさっさとやっちゃおうというオン・オフの切り替えもとても大事ですね。全然仕事と関係ないことに興味を持つこと。私もビール検定や神社検定など、もう何にもならないようなものを受けたりしています(笑)やはり仕事は、放っておいてもメインになってしまうわけですので、メリハリですね。西宮市は、休暇もきちんとコントロールをすれば取得しやすい仕組みになっていますので。
伊東:そうですね。その一方で、時には根性論も大切かなとは思います。
というのも、若い時は仕事をするときに困ることが多いんじゃないかなと思います。知識も経験も少ないのでそれは当たり前のことですね。ただ、困ることが良かったのかなと思ってるところもあります。私の経験でも、時間に追われて、業務をしていたことがありました。その際も最善を尽くして進めていただのですが、やはり一番最初はなかなか上手くいかないんですよね。ただ、その時は上手くいかなくても、次はきちんとできるようになります。
だからやっぱり困って考えないと、成長しないんじゃないかなと思うので、困るときはとことん困ったほうがいいのかなと個人的に思っています。そういった経験がないと、なかなか次に進めないんじゃないかなと。
困ることを拾いに行けというのではなく、そういうことが起きたら逃げ出さずに、頑張ってやってもらえれば、後々の結果が変わってくるんじゃないかなと。
また、お2人に話を聞いて、誰かが困れば、誰かが助けてくれるっていうところで、西宮市はチームワークが良い組織だなと思っています。休暇もプライベートも仕事とのバランスを取っていますよというところで、心身もきちんと安定して、良い仕事に繋がっているんじゃないかなと。
働きやすい組織であることが伝わったのではないかなというところで、皆さんどうぞ西宮市に応募してくださいね!
尼子局長
2,3点言うならば、1つは、やはり自然の環境を有する自治体であるということが、働くうえでも大きなメリットで、これは真面目な話です。
もう1つは俗な話になりますが、西宮市は学歴で区別しないので、入庁してからの頑張りで全て評価されることは非常に魅力的だなと思っています。
最後に、西宮市は神戸と大阪のちょうど真ん中にあって、さっさと仕事を真面目に片付けられれば、18時15分の梅田・三宮集合の飲み会に参加できます(笑)
あとは甲子園の開始時刻にも定時上がりで間に合います。
佐藤局長
職員規模が大きい自治体なので、気の合わない人もいるかもしれないが、必ず合う人、尊敬できる人もいるという点は魅力だと思います。
また、社会生活を集団で生きていくということは、誰かが公務を必ずしなくてはならない。公務は一生なくならない職業であると考えます。
民間では、技術開発や利益追及により社会経済を押し上げるという重要な役割がありますが、私たちは公務を、良いまちにしていきたいなという志で仕事に従事できることは、今の、世知辛い時代、非常に貴重なことで、一生をかけて取り組む価値がある仕事の1つであると思っています!
伊東部長
やはり転勤がないという点は1つ重要な点かと思います。1つの場所にしっかりと腰を据えて仕事ができるので、じっくり物事に取り組むことができますね。また、人生設計もしやすいですね。
また先ほどからお話している通り、西宮市では、得意分野を伸ばしていける環境があります。得意分野を生かしていきたい方にも是非入庁いただいて一緒に働きたいなと思います。