第35回西宮市立中学校中学生米国(スポーケン市)夏季キャンプ等生活体験派遣の報告会
更新日:2019年10月24日
ページ番号:46154092
令和元年(2019年)8月22日、西宮市総合教育センターで第35回西宮市立中学校中学生米国(スポーケン市)夏季キャンプ等生活体験派遣の報告会が行われました。
この事業は、西宮市立中学校に在籍する生徒を米国の姉妹都市・スポーケン市に派遣し、生徒がキャンプでアメリカの子どもたちと共に生活し、アメリカ人の家庭にホームステイをすることにより国際感覚を身につけるなど、国際教育の推進を図ることを目的としています。
派遣生徒は令和元年度に西宮市立中学校第3学年に在学中の生徒で、今年度は19名が参加しました。スポーケン市近郊においてYMCAのサマーキャンプに1週間参加し、スポーケン市の教育施設等の見学を行い、5~6日のホームステイを体験しました。
開会挨拶で重松教育長は「人間は様々なことを体験しても、自分の感性として心に留めなければすべて忘れてしまいます。忘れないためには言葉として体験したことをメモしておけば、次に海外に行った時に比べることができます。皆さんがアメリカで様々な体験をしたことを自分の記憶として心の中に留め、それと比較しながら今後は海外に出て活躍する土台として欲しいです。」と話しました。
中学校長会の加藤会長は「この体験を通して、不安、心配、悩みごとがあったと思います。また、嬉しいこと、喜び、悲しいこと、辛いこともあったと思います。それをしっかり自分の宝物にしてください。そして、この経験を自分だけのものにするのではなく、学校のみんなに、色々な形で発信し、伝えてください。」と話しました。
報告会では19名の生徒たちが体験した様々な報告をしてくれました。
「スポーケンに着いてホストファミリーに会った時は、日本に帰るのはずっと先のことと思っていましたが、今思い返せばあっという間でした。毎日のアクティビティは印象的で、開拓されていない山をバットで叩きながら降りたり、目隠しをして下山したりと、とても大変でした。でも大変なことだけではなく、夜にダンスパーティをしたり、楽しいこともたくさんありました。このキャンプは私を強くしてくれました。キャンプに参加してよかったと思います。」
「最初は緊張しましたが、ホームステイ先の皆さんに私たちを温かく迎えていただき、すごく嬉しかったです。私の英語を一生懸命聞き取ってくれたり、色々なことを教えてくれたことが大変嬉しかったです。言葉が通じなくても心で通じ合うことができると感じました。様々なアクティビティでは、日本で体験できないことが体験できました。今回のスポーケン派遣で色々なことを体験し、すぐにあきらめるのではなく、挑戦することが大切だと感じました。」
「ホームステイ先では毎日観光や体験をし、思うように言葉が出てこなくても、最後までホストファミリーの方が聞いてくれたのが嬉しかったです。キャンプでは大自然の中、普段体験できないことに挑戦できました。真夜中のハイキング、キャンプファイヤー、カーニバルなど、時間を忘れて楽しむことができました。何事にも失敗を恐れず挑戦するという目標がこの13日間で達成できたと思います。」
「挫折しながらもキャンプやホームステイでの生活を通して、英語力も向上することができ、コミュニケーションの楽しさを感じることができました。そんな最高のキャンプ生活は一瞬で過ぎ、最後の夜を迎え、キャンプファイヤーの時、キャンプでの思い出を振り返ると涙が止まりませんでした。この一週間のキャンプは一生心に刻まれる思い出となりました。」
「ホームステイ先ではホストファミリーに大変温かく迎えてもらい、日本ではできないアメリカならではの体験をたくさん経験しました。ホームステイ先の子供と野球やチェスをしたり、言葉があまり伝わらない中でも遊びを通して楽しめ、仲良くなれることを学びました。私はこのスポーケン派遣を通して、自分の殻を破ることを目標に取り組んできました。キャンプでは、湖への飛び込み、オーバーナイトなど、体験したことがないことを苦手と感じていました。しかし、一度挑戦すると楽しく感じることができました。初めてのことに挑戦する大切さや楽しさを学ぶことができ、これからは様々なことに挑戦したいと思います。」
「キャンプでの一週間は辛いこともありましたが、それ以上に楽しかったこともたくさんあり、本当に多くのことを学ぶことができました。周りは常に英語が飛び交い、何をどうすればいいかわからず、初めは皆についていくだけでした。しかし、自分が話すことができる英語で話しかけると、会話できるということがわかり、徐々にコミュニケーションがとれるようになりました。私はスポーケン派遣で『感謝する』、『挑戦する』ことの大切さを実感しました。この二週間は一生忘れません。」
「普段体験しない活動や慣れない文化に戸惑いがありましたが、スポーケン派遣メンバー同士で声を掛け合うことで頑張ることができました。キャンプを通して現地の人とたくさん交流でき、スポーケンメンバーとの絆も深まりました。キャンプ最終日のソーラン節披露では皆で心を一つに精一杯のパフォーマンスができたと思います。スポーケン派遣を通して、自分から積極的に動くことが大切だと学びました。慣れない環境で緊張もありましたけど、自分から関わることで多くのことを学び、楽しめました。これからはひとつひとつの出会いを大切に、この体験で学んだこと、感じたことを様々な人と共有し、今後の自分に活かせるよう頑張ります。」
「ホームステイ先の方から、アメリカの食事や様々な種類のキャンディのこと、家の造り、スポーケンの豊かな自然など、色々なことを教えてもらいました。私たちも、日本のこと、西宮のこと、自分の家族のことなどを紹介し、それを熱心に聞いてくれたことがとても嬉しかったです。嬉しかったこと、感動したことの一つ一つが何倍にも大きくなり、自分の胸に刻まれていることに気付いた時、辛い中で得たものの大きさを感じ、本当に貴重な体験ができたと心から思いました。」
「アメリカに着いた頃は慣れない環境や見知らぬ人を見て緊張しましたが、迎えに来てくれたホストファミリーに会うと緊張感がほぐれました。印象深かったのはキャンプファイヤーです。雰囲気がとてもよかったです。最終日に市役所に行き、議員の会議室でマイクで話すことが体験できたことはとても印象的でした。」
「ホームステイやキャンプなどの様々な活動を通して、日本では学ぶことができないこと、ネイティブの英語や文化に日常的に触れ、英語力が上がったと実感しました。異なる国の文化や人に触れ、様々なことを学ぶのは楽しく、本当におもしろかったです。貴重な体験ができました。」
「キャンプでのダンスパーティーが印象的で知らない人同士でダンスを行い、日本人同士でも仲良くなれたし、外国人とも仲良くなれた気がします。後半のホームステイでは前半よりも会話ができましたが、私の話すスピードはまだまだ遅いし、できることが限られているので悔しかったです。今回見つけた課題のスピーキング力を伸ばすことと、学んだことを大切にし、もっと英語の学習に力を入れたいです。」
「私は朝の集合や食事、キャンプファイヤーの時に、外国人の隣に座ることを意識しました。英語に慣れることも大事だし、皆と仲良くなりたかったので積極的に話し掛けて行こうと頑張りました。その甲斐があってたくさん話し掛けてくれるようになったり、お別れの時にプレゼントをもらうなど、とても良い友達ができました。ホームステイとキャンプを経験して一番大切と感じたことは、自分から積極的に話し掛けに行くことです。上手く話せなくても積極性があると相手もたくさん話し掛けてくれ、仲良くなれたので、自分から話し掛け、積極的に動くことが大切と感じることができました。」
「私は英語が上手ではありません。ホームステイ先の方に話す時、なんとか伝えようと身振り手振りで話すと、話が通じ、明るく説明をしてくれました。心で通じ合うことを実感しました。いろんな人に助けてもらい、色々なことを経験して、派遣団のみんなには何度も助けられました。出会った人のだれもが優しくて、笑顔が素敵で、そんなたくさんの人たちに支えられました。この経験、出会いを私はたくさんの人に伝えたいと思います。」
「仲間と協力することの大切さ、文化の違い、人とのコミュニケーションを学びました。アメリカに行って好き嫌いが少なくなったなど、人として二週間大きく成長することができました。この年齢でこのメンバーとスポーケンに行くことができ、本当によかったです。」
「キャンプでは英語でのコミュニケーションの難しさなど、大変なことが多かったが、日々の体験はすごく楽しかったし、現地の子供たちに簡単な日本語や日本の文化を伝えることができ、良かったです。オーバーナイトでは外で寝ることや登山など、本当に辛く、大変でしたけど、これらを経験できたことは良かったと実感しました。ロッククライミングで、登りきった時の達成感は今までに味わったことのないくらい大きなものでした。これを通して私は諦めずに頑張ることの大切を学ぶことができました。」
「キャンプでは今までに経験したことのない大変なことがたくさんありました。特に真っ暗で周りが何も見えない中での崖下りは足が滑ってとても怖かったです。辛いこともありましたが派遣団のみんなと乗り切った時やカウンセラーの方に優しくしてもらった時はとても嬉しかったです。日本に帰る日、ホストファミリーと空港で別れる時はとても寂しかったけど、『またアメリカに来る時は遊びに来てね』と言われ、とても嬉しかったです。」
「今までの自分は人見知りをし、失敗を恐れて挑戦を避けることが多かったのですが、スポーケンでは全員に自分から自己紹介をし、初めてのことにも挑戦することができました。文化交流ではおみやげや踊りを通して、日本に興味を持ってくれたことが嬉しかったです。このキャンプでわかったアメリカの人の良いところは、何事にも一生懸命に取り組み、自分を表現するところです。キャンプに参加する前は、表現がオーバーなイメージを持っていましたが、実際にはみんなが笑顔になるように体を張って何事にも取り組み、心の底から楽しんで自分を表現し、アメリカの人の優しさが滲み出ていました。アメリカの人はこの一瞬一瞬を最大限に生きていると感じ、私も将来、そんな人になりたいと思いました。今回学んだことは、これからの生活に活かし、将来は国際的なイベントやボランティアに取り組みたいです。」
「私がスポーケンで学んだことは言葉が通じなくてもコミュニケーションが取れることです。英語が上手く伝わらなくても別の簡単な言葉に置き換えたり、ジェスチャーや絵を描いたり、たくさんのコミュニケーションの取り方があります。このように自分の視野を広げることで自分の成長にも繋がると思います。私には夢があります。スポーケンに行くことでもう一つ夢が増えました。今回のスポーケン派遣では自分の思っていることが伝えられなく、自分の英語がまだまだと思うこともありました。これからもっと英語を勉強し、いつかまたスポーケンに行くことが夢です。」
「キャンプリードでは最初は周りの人は何をいっているのか理解できず、大変でしたが、積極的に自分から話し掛けると少しずつリスニング能力が向上していき、スムーズに会話ができるようになりました。この体験を経て思ったのは、言語の壁はどこまでもあるということです。リスニング能力が向上してもキャンプのカウンセラーたちの寸劇は何をいっているのかさっぱりわかりませんでした。頭の中では日本語を考えているので言葉に詰まることも多々ありました。この12日間は何にも代えることができない貴重な経験になりました。」
保護者
保護者代表からは、
「生徒たちは、自分の思いが上手く伝わらない環境の中で仲間と助け合い、様々なことに挑戦し、人と人、心と心の繋がりが持てたと思います。現地の人たちとの交流やホストファミリーにとても親切にしていただいたことは心の中に深く残っていると思います。この貴重な体験は子供を通じて親も学ぶこともできました。今回の派遣を通して得たことをこれからの学校生活や今後の人生に活かしてください」との話がありました。
引率者の言葉
「意思疎通ができない中、ストレスもあったかと思います。その中で、ストレスをものともせず、何事にも積極的に挑戦する姿があり、それぞれに新たな発見があったと思います。今回の経験で自分の将来を考える大きなヒントを得た人もいると思います。貴重な体験を経験した皆さんだからこそ今後の進路決定に活かしてください。」、「スポーケン派遣はこれで終了しますが、ここからが皆さんのスタートです。この経験を糧に色々な経験を積んで、さらに大きくなってほしいです。」、「この13日間で2回感動したことがあります。キャンプファイヤーの時に、皆さんが感想を発表している時や外国人の生徒が日本人の生徒のことについて話している時に感動をもらいました。また、皆のソーラン節は心が一つになって踊ったというのが見ている側に伝わるぐらい感動的なソーラン節でした。こんな感動を人にあたえることができる皆さんなので、この2週間の経験や学んだことを次につなげてくれることを願っています。」と生徒たちの活躍を願っていました。