業界初の『ボトル缶入り生原酒』で、日本酒の新たな市場創造をめざします。<日本盛『生原酒』>
更新日:2017年8月30日
ページ番号:64044621
甲子園球場にて生原酒を販売
「ボトル缶+生原酒」で新たな日本酒シーン誕生の予感!
1889年(明治22)に誕生した日本盛株式会社は、「もっと、美味しく、美しく。」をブランドスローガンに掲げ、西宮で120年以上日本酒を造り続ける老舗蔵元。そんな日本盛が新たに提案したのが、業界初の「ボトル缶入り生原酒」。商品開発室の高野将彰さんによると、日本盛では日本酒の魅力をより多くの方に伝えるため、かつては蔵元でしか楽しめなかった生原酒に着目し以前から阪急電鉄・西宮北口駅の店舗で生原酒の量り売りを行っていました。
商品開発室 高野さん
商品開発室 高野さん「駅で販売していた生原酒の量り売りが非常に好評で。ただ、生原酒は加熱殺菌をしていないため、より多くの方に気軽に飲んでいただくにはデリケートで変質しやすいという課題があったんです」
また、ボトル缶はより身近で新しいイメージを日本酒にもたらす容器として、高野さんは以前から注目していた。
「ボトル缶はコーヒーなどに利用されて消費者の方には馴染みがあり、開封してもフタを閉めて再保管できる利便性もあります。さらに酒質の品質保持はもちろん、生原酒ならではの鮮度や香りが楽しめるなど、機能性も十分。しかも、「これまでのカップ酒のイメージと違い、女性をはじめとした新たな層へのアプローチをめざす生原酒にピッタリの容器だと直感しました」
生原酒とボトル缶容器。この2つを結びつけることで、商品化の実現へと近づきました。
ボトル缶入り生原酒
ボトル缶商品の誕生で、いつでもどこでも生原酒が楽しめるように!
しかしながら、生原酒をボトル缶で発売するには大きな壁がありました。ボトル缶の強みを最大限に発揮するには、加熱殺菌しない生原酒を常温で長期保存できるようにする必要があったのです。
「普通の生原酒をボトル缶に入れて販売すると、缶内で発酵が進み変質してしまいます。西宮北口駅で販売している生原酒と、美味しさや香りに大きな差異が生まれるような商品を販売することはできません」そこで誕生したのが、酵母や雑菌といった日本酒を変質させる菌を漉し取る濾過技術。この新技術とボトル缶の高い遮光性や窒素充填が組み合わさることで、生原酒の美味しさや香りを損なうことなく常温で8カ月の保存が可能になりました。
「気軽にさまざまな場所で生原酒を楽しめる商品になりました。生原酒をきっかけに日本酒のおいしさや魅力に気づき、好きになってくれれば嬉しいですね」
実際に生原酒ボトル缶は、コンビニやスーパー、駅の売店などで、これまで日本酒を購入しなかった人が購入しているというデータが出ているとか。今後は日本酒を楽しむ新たなシーンの開拓をめざし、さまざまな市場や売場への拡販を進めていくそうです。
地元・西宮の日本酒をぜひご自宅の食卓で気軽に楽しんで!
「今まで日本酒に親しみが薄かった層へのアプローチ」という生原酒が担う大きな役割を後押しするべく、2017年(平成29)4月から甲子園球場で生原酒の販売を開始。ビールのようにサーバーを背負った売り子が観客席を巡回し、注文を受けてからカップに注いで提供します。
「甲子園球場で生原酒を販売するために、専用の日本酒サーバーを開発しました。これも日本酒の良さを知っていただく取り組みのひとつなのですが、予想以上の人気なんですよ」
今後は、さらに生原酒の素晴らしさを伝える取り組みを強化することで日本酒全体の需要拡大をめざす、と高野さん。
「私たちがめざすのは、ご家庭の食卓で日本酒を楽しんでいただく機会を増やすこと。特に子育て世代のご家族は、飲酒量や冷蔵庫内のスペース的に買いにくいとお考えの方も多いようです。ぜひ、地元・西宮の日本酒をボトル缶で気軽に楽しんでいただきたいですね」
最後に生原酒にマッチする料理をうかがいました。
「本醸造はおでん!鍋には燗酒と言いますが、キンキンに冷やした生原酒で飲むのがおすすめです。純米吟醸は脂がのった焼き魚などに合いますし、氷を入れてロックで飲んでも美味しい。大吟醸はチーズとの相性が抜群。ぜひ一度お試しください」
NISHINOMIYA COMMONS編集部
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