夏休み!山・川・農地で西宮の自然を楽しもう! 【第2弾】甲山で昆虫採集!
更新日:2018年8月18日
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かごと網を持って昆虫採集へGO
甲山は昆虫の宝庫
甲山では60年前にはほとんどなかったコナラなどの広葉樹が成長し、現在、山を代表する植物となっています。コナラなどの広葉樹が出す樹液はカブトムシやクワガタムシ、カナブン、スズメバチ、ゴマダラチョウ、オオムラサキなどの御馳走です。毎日、樹上レストランにたくさんの虫たちが集まってきます。
ただ、4年ほど前から、カシノナガキクイムシを媒介にナラ菌がカシやコナラに潜入しはじめ、2ヶ月ほどの間に大木があっという間に枯れてしまう「ナラ枯れ」が広がっています。今夏も、甲山を見ると緑の山肌に赤茶色の枯木がたくさん見られます。
夜にライトトラップで昆虫採集
夜が近づき、子供たちと夜行性の昆虫を捕まえようと、白い布に光を当てて、やってくる虫を観察する「ライトトラップ」を仕掛けました。周りが薄暗くなってきたころ、甲山をフィールドに日々調査をされている、今回の昆虫の先生とそのお子さんも加わります。
周りの木には、早くもコクワガタムシが。1時間ほどの間に、ノコギリカミキリ、ウスバカミキリ、カナブン、ハンミョウ、ニイニイゼミ、ヒグラシなどが飛んできて、子供たちは大はしゃぎです。
ツノトンボが飛んできた
そろそろ終わりにしようと思っていたころ、子供たちが一匹の昆虫を捕まえました。見たことのない昆虫について先生に尋ねたところ、「ツノトンボです!これは珍しいですよ。私たちも甲山周辺で見つけたのは初めてです」とのこと。みんなで、「やった!」と大興奮。きっと、みんな「ツノトンボ」という名前を覚えたことでしょう。
仁川広河原の草むらでバッタと遊ぶ
翌朝は炎天下の中、草の刈られた仁川広河原(旧ピクニックセンター)で、またまた昆虫探し。草むらに足を踏み入れるとバッタがピョンピョン!「これ、ショウリョウバッタやで」と、子供たちは早くも捕獲!
「トノサマバッタはいないかな」と大物探しにチャレンジし始め、この日見つけたのはクルマバッタ、クルマバッタモドキ。捕まえることはできませんでしたが、あちらこちらでキリギリスの鳴き声がしていました。街中では、めったに聞くことができなくなったキリギリスの鳴き声が夏を感じさせてくれます。
バッタからトンボへ
バッタを追いかけて草むらばかり見ていた子供たち。今度は、空を飛ぶトンボを見つけ追いかけ始めました。
飛んでいるトンボを捕まえることができれば、虫取りレベルもワンランクアップと言われて顔つきが真剣に。これまた夢中にアミを振りまわし、とうとうウスバキトンボを捕まえました。
ほかの子供たちも、水路際でオオシオカラトンボやシオカラトンボ、ハグロトンボを捕まえました。ハグロトンボのメタリックグリーンの胴の輝きに子供たちは目を見張ります。ひらひらと黒い羽根のチョウトンボが飛んでいるのを見かけましたが、素早く飛んで行ってしまいました。最後に観察のために採集した虫たちを自然に帰してあげました。
岩石(花崗岩・安山岩・チャート)を見ながら甲山を歩く
甲山の自然に欠かせないのが「岩石」です。六甲山を構成しているのは「花崗岩(かこうがん)」。しかし、甲山は「安山岩(あんざんがん)」でできているうえ中腹にはチャート(放散虫などのプランクトンの死がいが固まってできた岩)の礫(れき)が堆積する地層があります。
チャートのことを知っている子は、「甲山のどこにあるの?」と興味津々。甲山自然の家から神呪寺境内に向かう登山道の途中に、チャートの礫層が露出しているところがあり、ここでもみんなは大興奮。「この石、きれい!」「これもチャート?」と、石に夢中になっていました。好奇心旺盛な子供たちは、登山道の色々な場所で気になった石を見つけては、「これ安山岩?」「これ花崗岩?」と石マニアにでもなったように太古の甲山の自然と語らっていました。
今回は甲山での昆虫採集の様子をお届け致しました。
次回は"甲山産"夏野菜を使った特選カレーづくり体験をご紹介します!
NISHINOMIYA COMMONS編集部
[協力]NPO法人こども環境活動支援協会
甲山自然の家のマーカーリスト
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